2020年12月15日

虫歯菌(ミュータンス菌)が起こす致命的な病気

前回は虫歯の原因菌であるミュータンス菌が脳出血の原因となるというはなしでした。

むし歯の原因菌であるミュータンス菌の中のcnm陽性ミュータンス菌悪玉ミュータンス菌と呼ばれています。

このcnm陽性ミュータンス菌をもつ日本人は全国民の10%~20%と考えられています。

 

この悪玉ミュータンス菌は、細菌ですので、どこかから感染してるわけですので、その感染経路を理解することは重要です。

悪玉ミュータンス菌をふくむ、むし歯原因菌であるミュータンス菌は、日本での研究では、70%は、母親から子どもに感染します。その他は父親や周りの人からがほとんどです。

元来、遺伝性の病気でなくても、親から子どもに伝えられるかたちとなります。

 

この悪玉ミュータンス菌の特徴は、コラーゲンと結合しようとする能力がとても強いということです。

歯の表面の悪玉ミュータンス菌は、口腔内で血管のなかにはいります。歯周病や、虫歯がすすんで口腔内で出血してきたら血管の中に入りやすくなっているサインとなります。

口腔内で血管の中に入り血流に乗り全身に運ばれます。

 

この細菌、cnm陽性ミュータンス菌の特徴はコラーゲンと結合しようとする能力が極めて高いですので、カラダの中の血管にキズがあると、その部位に集まって固まりとなると言う点です。

 

この研究を行っているのは大阪大学歯学部の小児歯科の教授の仲野歯科医師です。

最初は感染性心内膜炎の研究から始まっています。

マウスの血管にcnm陽性ミュータンス菌をいれて、心臓の血管にキズをつけたら感染性心内膜炎をおこしたことを確認しています。

色々な条件をかえて実験しています。

 

血管性認知症との関連も確認できています。脳内に出血をおこさせるのでこれは簡単に納得できます。

その他、IgA腎症、非アルコール性脂肪肝、クローン病などの炎症性腸疾患などと深く関与してますが、まだ、そのメカニズムまではわかっていません。

 

国民の10%~20%の人がcnm陽性ミュータンス菌を持っているわけですので、それを簡単に特定できればとてもいいのですが、残念ながら現在は、PCR検査でしか知ることができません。

歯科医院のチェアーサイドですぐにわかる検査があればいいのですが(現在、研究中ということです)。

ひとつ言えることは、

口腔内をきれいに保つことが、これらの病気を防ぐ上でとても有効だということです。

しっかり歯みがきとフロスをして定期的に歯科医院に行って歯の表面のミュータンス菌をへらすためにクリーニング、PMTCなど受けてください。