2020年02月24日

咀嚼障害には2種類ある

歯医者にとって咀嚼(そしゃく)とは?

私自身は日常会話でこの咀嚼という単語をつかったことはありません、

時々テレビでこの咀嚼という単語を比喩的につかっておられる国語が得意そうな方をみるだけです。

歯科医師としては、よくこの言葉をつかいます。歯科大学生時代はよくこの漢字を書いたレポートを提出していました、

最近ではこの漢字をかけなくなっていますが。

ということで、咀嚼とは食べ物を噛んで細かくしてその過程の中で唾液とまぜあわされてドロドロにして飲み込みやすくすることです。

この時、色々なことが口腔内でおきます。

我々は日頃、無意識的におこなっていて、

そんなの当然だろうと思っていますが、

じつは複雑なことを行わないと咀嚼はできません。

まず、口の中の食べ物を歯の上に乗せないと上顎と下顎の歯で噛むことはできません。

その時、舌や頬粘膜がいいタイミングで動いてたべものを歯の上に乗せる必要があります。

顎の開閉の力も必要ですし、その時には、顎についている筋肉やその周りの筋肉を動かす必要があります。

その他、いろいろな無意識的な動きが必要ですし、とくに視覚、味覚などの影響をうけたりします。

ということを踏まえて歯医者は、咀嚼ができない、つまり咀嚼障害を考えるとき2つにわけます。

①器質性咀嚼障害

②運動障害性咀嚼障害

です

器質性咀嚼障害とは、

咀嚼に関する歯の不具合によっておきる咀嚼障害です。

つまり、歯がない、かみ合わせが悪い、入れ歯があわないです。この器質性咀嚼障害の場合、いい入れ歯を作れば噛めるようになります。

運動障害性咀嚼障害とは、

咀嚼のための筋肉が弱い、例えば舌の筋肉のチカラがよわい、咀嚼筋の力が弱いなどです。

また、口の筋肉が微細な動きができないとうこともあります。

口腔の巧緻性(こうちせい)の低下です。

この場合、個々の状態によって大きくことなっていて、入れ歯をつくっても無意味な場合もありますし、トレーニングで入れ歯が有効な場合もありますし、ある時間が経過して改善する場合もあり、栄養も関係したりします。

 

以上のことは、患者さんや、その家族のみなさんには、なかなか理解しにくいことのようです。トレーニングなどを行えば改善しそうな場合でも、それを受けいれてもらえることはすくないのが現状です。

我々の患者さんと家族さんに口腔状態を理解してもらう点で力不足を反省するしかないのですが。

ということで、咀嚼障害には、2種類あることをご理解ください