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口腔がんの早期発見が未来を拓く!オーラルナビシステムで安心を

近年、メディアでも取り上げられることが増えましたが、口腔がんは決して他人事ではありません。お口の中の異変は、虫歯や歯周病だけでなく、もっと深刻な病気のサインである可能性もあります。 当院では、患者さんの大切な命を守るため、数年前から口腔がんの早期発見に特化したオーラルナビシステムを導入しています。 オーラルナビシステムとは? このシステムは、東京歯科大学が開発した画期的な診断補助装置です。 簡単に言うと、口腔がんの細胞は正常な細胞と比べて、細胞内のミトコンドリアの活動に違いがあります。この違いを、**特定の波長の光(蛍光)**を当てることで色の違いとして捉え、肉眼では見つけにくい小さながんや、がんになる前の病変を浮かび上がらせることができるのです。 痛みや不快感はほとんどなく、お口の中を数分間、特別な光で観察するだけ。患者さんに負担をかけることなく、高精度なスクリーニング検査を行うことが可能です。 オーラルナビシステムがもたらす安心 私たちがオーラルナビシステムを導入して以来、実際にこのシステムのおかげで複数の方の口腔がんを早期に発見することができました。早期発見は、治療の選択肢を広げ、患者さんの予後を大きく左右します。 もちろん、蛍光観察だけでがんの確定診断ができるわけではありません。疑わしい病変が見つかった場合は、さらに詳しい検査や専門機関へのご紹介が必要になります。しかし、初期の段階で「もしかして?」というサインを見つけられることが、何よりも重要なのです。 進化する口腔がん診断の未来 口腔がんの早期発見については、全国の大学歯学部や歯科大学で活発な研究が進められています。以前、九州歯科大学が唾液を利用した口腔がん発見システムを研究しているという記事を読んだことがありますが、このように様々なアプローチで診断技術が進化していることは、私たち歯科医療従事者にとっても、そして患者さんにとっても、大変心強いことです。 定期的なチェックアップで「まさか」を「よかった」に 残念ながら、口腔がんは自覚症状が出にくいケースも少なくありません。「口内炎がなかなか治らない」「しこりがある気がする」「色が変な部分がある」といった症状は、決して見過ごしてはいけません。 当院では、定期的な歯科検診の際に、このオーラルナビシステムを活用した口腔がんチェックも積極的に行っています。 「自分は大丈夫だろう」と思わず、ぜひ定期的な検診で、お口の健康状態を確認しましょう。口腔がんの早期発見は、皆さんの大切な未来を守る第一歩です。 何か気になることがあれば、いつでもやまもと歯科・矯正歯科医院にご相談ください。