2019年02月24日

認知症に対応できる歯医者

新オレンジプランという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

認知症の方が、意思が尊重され、住み慣れたコミュニティで自分らしく、しあわせに生活できるような社会を作っていく行動計画です。

この中に、認知症を理解して、認知症患者さんに適切に対応できる歯医者、薬剤師を養成するというのがあります。

私も、去年、一昨年の2回、歯科医師認知症対応力向上研修に参加しました。

富山県歯科医師会や、富山県などの公的な機関により開催されました。

また、公的機関ではなくても、歯医者の学会や研究会、協会などでも、最近は頻繁に認知症に関する講演会が開催されています。

内容は、

それぞれの認知症に関しての理解と、歯科治療の介入の時期、仕方、患者さんへの対応、認知症の特性を理解した上での、歯科、歯医者としての心構えなどです。

また、摂食嚥下の問題では、それぞれの認知症を理解した上での、対応が必要になります。

アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、脳血管性認知症などありますが、私が歯科学生だった30年以上前は、問題にもならなかったことです。

今では、それぞれの成り立ちから勉強しなければならない時代となりました。

アミロイドβや、タウ蛋白、レビー小体・α-シヌクレインなどいろいろな訳のわからない物質が、脳にたまり、認知症がおこるといわれていますが(脳血管性認知症を除く)、実際にこれらの物質は、外から目で見ることはできないですので、つかみ所がないイメージがします。

また、歯科衛生士にとっても、

口腔ケアなどのときは、それぞれの認知症の特性を理解した上で、対応することが必要となってきます。

実際に口腔ケアをおこなうのは、歯医者ではなくて、歯科衛生士のほうが、時間的には、圧倒的にながくなりますので。

まだ、現在のところ歯科技工士は、

認知症とまったく関係ないと、医療界では、おもわれていますが、私は、歯科技工士も認知症についてある程度勉強する必要があると思っています。

例えば、認知症の方の、入れ歯や、かぶせ物、人工歯は、健康な人とは、同じではないとおもいます。

単純なところでは、人工歯、被せ物、入れ歯は、できるだけ凹凸がないように作る必要があります。

これは、日頃、手入れがしやすい、よごれがつきにくくするために必要です。

なかなか、自己管理、すみずみまでの清掃が、認知症が進むと難しくなってきます。

また、入れ歯などの噛み合わせの高さも、普通通りに作れば問題となります。

舌の動きが認知症がすすむと、わるくなり、持ち上がりにくくなります。

正常ならば、摂食嚥下のときは、舌は、口腔の天井である口蓋にべったり上にもちあがり、くっついて咽頭に食塊を送り込みますが、舌が持ちがらない場合は、噛み合わせを低くするか、口蓋部の入れ歯のピンクの部分の厚みを厚くする必要がでてきます。

その他いろいろありますが、その辺の所を、わかってもらえば、スムーズに歯科治療をすすめることができます。

これからの歯科界

2025年に認知症の方が700万人になると予想されています。

日本の人口1億人からするとかなりの数となります。

歯科治療が必要な認知症の高齢者も増加することが予想されています。

認知症について歯科大学で何にも習っていない我々の世代の歯医者も、かなり勉強しなければならない分野となっています。