2018年11月28日

原因不明の歯痛

こんにちは、富山県高岡市の歯医者、やまもと歯科医院の院長の山本です。

前回は、筋・筋膜性歯痛(きんきんまくせいしつう)について説明させていただきました。

今回は、時々ある原因不明の歯痛、最近もあった歯痛についてです。ただ、筋・筋膜性歯痛ほど頻繁ではありません。

最近あったこの歯痛は、実はその前は、今年の春にも歯医者として経験した歯痛です。

この歯痛は、歯医者にとって原因不明です。最初は、なかなか原因がわかりませんが、数日後に原因が、はっきりわかります。

それは、顎、顔面部の帯状疱疹の前駆症状としての歯痛です。

帯状疱疹は、顎の領域に、明らかにわかる皮膚表面の盛り上がり、帯状疱疹が現れるまで、ある一定の割合の人で、歯の痛み、歯痛として感じられます。

その初期の段階で、歯科医院に来院されて、歯の痛みを訴えられて検査、やレントゲンをとるわけですが、そのすべてで何の異常もないか、歯の痛みとは関係ない歯や顎などに異常を発見することがあります。そしてその異常が患者さんのいう歯痛の原因ではないと確認するのに、すごい時間がかかったりします。

そして数日後(1~7日後)のある日、突然、皮膚に帯状疱疹が現れて、患者さんがいう歯痛の病名が、帯状疱疹と確認されます。

歯痛と間違われる帯状疱疹は三叉神経(さんさしんけい、博多弁では、しゃんしゃしんけいと呼びます)という顎にきている知覚神経におきます。

元々は、水ぼうそうのウイルスです。このウイルスが、三叉神経節に長年潜伏していて、抵抗力が下がったときに、帯状疱疹をおこします。高齢者におおいですが、20歳代でもこの帯状疱疹の前駆症状としての歯痛で歯医者を来院される方も過去にはおられました。

治療は、抗ウイルス薬を飲むこととなります。ずっと前は、アシクロビルという抗ウイルス薬を飲むことが多かったようですが、最近は、1日に1回だけ飲めばいい薬アメナメビル(2017年発売の薬)が使用されることがおおいです。

歯医者としては、帯状疱疹による歯痛のような痛みは、皮膚症状がでるまで、帯状疱疹と確認することは、なかなか難しいです。

多くの場合は、歯痛の原因を探っていくうち、1~7日が過ぎて、皮膚の症状がでて、初めて帯状疱疹による歯痛とわかることがほとんどだとおもいます。

日本口腔顔面痛学会のガイドラインによる、歯が原因でない歯痛には、8種類あってこの帯状疱疹などによる歯痛と筋筋膜性歯痛以外にあと6種類があります。

のこりの6種類の歯が原因でない歯痛については後日、説明させていただきます。