ブログ BLOG

舌が黒い

黒毛舌(こくもうぜつ) black hairy tongue

最近の話題で、舌が真っ黒(黒い絨毯カーペットみたいに)になった人がアメリカの歯科雑誌デンタルトリビューンに載っていました。

この方は、交通事故にあって、両足を挟めて、かなり重症でその足に感染をおこした55歳の女性でした。そこで、交通事故の治療にあたっていた医療チームから、その病院の他の部署にいた感染症専門医(infectious disease physician)がよばれて、この舌が真っ黒の患者にあって、驚いて、舌がこんなに黒い人初めて見ましたと述べていました。初めての黒毛舌の患者さんであったということです。

黒毛舌になりやすい人として、口の中の衛生状態が悪い(歯科的に口腔内が汚れている)、喫煙、過剰にコーヒーや紅茶をのむ、三叉神経痛、口腔乾燥、薬物療法を受けている、体力が衰えている(抵抗力がおちている)場合になりやすくなると、アメリカの医学会では考えられているということです(デンタルトリビューンによると)。

この患者さんは、直接的な黒毛舌の原因は、交通事故後、使用していた抗生物質のミノサイクリン(テトラサイクリン系)と考えられて、抗生物質をミノサイクリン(テトラサイクリン系)から、他の抗生物質に替え、それにプラスして歯科的に口の中をきれいに保つように指導したら4週間で治ったということです。

では、日本ではどうか?黒毛舌の患者さんは時々みます。アメリカほど、稀なことではありません。多くの場合は、高齢者の方です。まわりの方が、あまりの色、舌が真っ黒のため、歯科医院に連れて来ます。(多分,歯科医院でなく、耳鼻科や、内科に連れて行かれる方のほうが多いのではないかと、私は想像していますが)

原因は、口腔内、舌の表面に色を黒くする細菌(酸素を嫌う嫌気性菌)や、真菌(カビ)が繁殖しておきます。

もっと具体的には、抗生物質の副作用のものもありますし(菌交代現象つまり、抗生物質により、ある種の細菌、正常な細菌のグループが減り、それによって、別の通常では少数の種類の細菌が増える)、、また、体力が落ちていて、口腔内の衛生状態が良くない(歯科的な問題)が重なっている場合もあります。そのなかで、多くの場合は、抗生物質による菌交代現象ですが。

この、黒毛舌は、比較的、簡単に治ります。抗生物質が原因のときは、抗生物質の種類をかえたり、中止すれば治ります。その時に、歯科的な、口の中を、きれいに保つことをすることも、大切です。また、体力が落ちてて、口腔内の衛生状態が良くない場合は、口腔内の衛生状態をよくしたり、口腔ケアをしっかりすれば、一週、一週ごとに変化がみられて、4週間ぐらいすれば治ります。この、黒毛舌、これから、高齢者の数が増えると、ますます増えることが予想されます。