2018年02月19日

日本の歯科医療は、ここ30年余りで劇的に変化いたしました。30年前の歯科医療では歯を削って被せ物をしたり、ブリッジを作ったり、入れ歯を作ったり、詰め物をしたりと形態的なことが中心でした。つまり、人工物を、歯質が欠損した部分につめ、人工歯を歯が欠損した所にいかにして補うかそれが中心でした。しかし、こんなことに集中していても歯があまり残らないというのが、広く認識されるようになり、それからしばらくしていかにして歯を残すかが歯科界の重大なテーマとなりました。そこで歯科医療に携わる多くの人たちが予防歯科に多くのエネルギーを費やしました。その結果、最近では日本歯科医師会が30年以上前に始めた8020運動(80歳で20本の歯を残そうという運動)の目標が,達成を想定していた年より数年早く到達することができました。

外見的には、つまり形態的には多くの歯が残ったわけですが、その状態でうまく噛めるかというと、そうでない方々もおられることがわかり形態的な問題の解決を続けながら、機能的な問題の解決、つまり、例えば、食べ物をうまく咀嚼して、嚥下することも必要だということが判明しました。この理由の1つには日本を取り巻く環境、つまり、超高齢社会が原因しています。超高齢社会になり、高齢者が多くなれば、脳梗塞や、パーキンソン病、認知症などにかかる人も多くなり、元々の老化というベースもあって、口腔の機能が衰えの問題がおきてきます。

多くの高齢者が元気で過ごせるように政府、厚生労働省も努力を重ねております。高齢者が増えて、いろいろな原因から口腔に関する機能が不全になり、それに続いて全身にも影響をおよぼしてきます。

最近では口腔機能低下が全身の健康に与える影響がかなりあることがわかり始め、フレイルと同時にオーラルフレイルと言う概念も取り入れられ、高齢者の健康を維持するためには、多くの方ににこの概念を理解していただくことが重要となっています。

オーラルフレイルについて理解していただくことは、それが最終的に健康に与える影響が著しく大きいので、口腔の健康を維持することで全身の健康を維持して、幸せな高齢者の生活を送っていただくベースをつくるために大切です。。

口腔の機能的な問題のひとつとして摂食嚥下障害があげられます。

摂食嚥下障害があれば、低栄養状態になり,全身の健康にダイレクトに影響与えます。また、誤嚥性肺炎になりやすくなったり、窒息の原因になったりもします。

そのため口腔の機能の向上を行い、摂食嚥下障害の予防と同時に摂食嚥下障害の治療を医療の多職種の方々とともに、歯科医師も行うことにより国民の健康に寄与することが歯科医師の重要な役目となっています。

2年に1度おこなわれる歯科診療における保険点数改定には、今回その辺のところが大きく改定され口腔の機能の、維持、向上と言う観点で重要な変化があったそうです。

今回の改定では、口腔機能低下症と言う概念が取り入れられたと聞いています。

歯科大学、大学歯学部、医学部歯科の研究者によると、口腔機能低下症と言う概念が保険に取り入れられることにかんして、以前聞いた話しでは、あと2年先を想定していると以前言っておられたので今回の改定により2年前倒しして取り入られすることになったことに驚きと同時に、超高齢社会を迎えている日本でそれに対応できる歯科医療行うことの大切さを再認識しました。