歯科からの食べる姿勢
食べる姿勢が何で歯科と関係あるがけ?とお考えかもしれませんが、
食べる姿勢にうるさい歯医者は昔からいます。
そして最近は、さらにそんな歯医者が多くなっているような気がします。
食べる姿勢にうるさい歯医者は昔は小児歯科や矯正歯科を行っている歯医者がほとんどでしたが、
最近は、高齢者歯科や摂食嚥下をおこなっている歯医者も加わりました。
小児歯科、矯正歯科的な観点から
子どもが成長していく過程で、顎が適正に大きくなり、そしてその位置も調和が取れるようになる為には日ごろの習慣が大切になります。
その日ごろの習慣で大切なのは、姿勢、食べるときの姿勢ということになります。
結論的には、
食べる時には、足の裏がしっかり床や踏み台についていること、
そしてその足の位置は膝から下に床に直角から、ややカラダ側にあることです。
お尻とその2本の足で3点で安定してカラダを支えることがたいせつです。
上半身も背筋をちゃんとまっすぐにすることが大切です。
背もたれでカラダをささえることはよくありません。
テーブルの高さも配慮しなければなりません。
それによって下顎の位置は、安定します。舌の位置も安定します。食べ物を頭部で迎えにいくような動きもなくなります。
舌は適切な位置にいきやすくなります。
それにより呼吸も適切におこないやすくなります。鼻呼吸もしやすくなります。
正常な嚥下動作もおこないやすくなります。
細かくは、その他、色々あるのですけど、そのへんは、省略します。
高齢者歯科、摂食嚥下歯科的には
食べる姿勢に関しては小児の場合と大雑把には同じ配慮が必要です。
高齢者歯科や摂食嚥下の本には、椅子に深く腰掛けてと書いてある場合もよくありますが、
実際にこれを行うと問題に出くわしたりします。
やはり小児の場合と同様に深くこしをかけてはいけません。
カラダの後ろ側では背中部分は背もたれにカラダをあずけるような姿勢をしないということが大切です。
背面解放とよんでいます。
誤嚥しない、安全に嚥下する為にはテーブルとの関係やまわりの環境などその他、小児の場合より気をつけなければならない事がさらに多くあるように思います。
ベッドで食べる時も足裏でしっかりカラダを支持できるようにダンボールなどで簡単に調整できる踏み台みたいなものをつくる事も有効です。
ということで、一般的には、歯科のしごととは、かけ離れていると思われているこの食べる姿勢は、歯医者にとっては、重要な仕事で、
やまもと歯科では、小児、特に矯正治療をされてる小児には、いつかの時点で食べる姿勢は大切だとは説明していますが、
なかなかつたわらず、忘れさられることがおおいです。
伝え方にもっと工夫が必要だと感じています。
高齢者の場合は、時として直接命に関わることもある為(誤嚥や窒息など)、小児の場合とくらべると伝わりやすいです。
これからももっと理解してもらえるよう説明の仕方に工夫しようとおもいます。