役に立たなかった歯科大学の分子生物学が今
分子生物学
分子生物学は生物の細胞を訳の分からないDNAやRNAとか電子顕微鏡レベルや複雑な概念で解明する学問です。
1960年代にノーベル医学生理学賞をとったジェームズワトソンが大きく貢献しました。
私は歯科大学に入って初めて分子生物学を学びました。
まずは、ジェームズワトソンの理論を理解する必要がありました。
昔の歯科大学は、教養課程と専門課程に分かれていて、
入って2年間は、教養課程で英語やドイツ語、ラテン語などを学びます。
そして、私が行っていた九州歯科大学では、最難関の科目、分子生物学を教養課程の2年間にわたり習います。
私は、高岡高校に行っていた時は、生物と地学は選択科目で、
生物ではなく地学を選択したので、歯科大学で習った分子生物学は、最初はチンプンカンプンでいきなり、細菌とウイルスが違いがわからない状態からはじまり、なんとか1年先輩の学生から家庭教師をしてもらい単位を取ることができました。
この分子生物学が専門課程の、生化学や細菌学、免疫学そしてウイルス学に役に立ちますが、歯科医師国家試験にパスするには、なんの役にも立ちませんでした。
その後、歯医者になって分子生物学やウイルス学は、やはり、そんなに役に立ちませんでしたが、
新型コロナウイルスの問題で、少しだけ昔のあまり役に立っていなかった知識が、その新型コロナウイルスについての理解に役に立ったような気がします。
エアロゾル感染
新型コロナウイルスの感染は、接触感染、飛沫感染は広く知られてきていますが、
ここで見逃してはいけないのはエアロゾル感染です。(国立病院機構仙台医療センター ウイルスセンター長、西村秀一医師はもっと、広義にエアロゾル感染を含めた空気媒介感染という考えを持っておられます。)
富山県で最初に新型コロナウイルス感染した京都産業大学を卒業した人は、富山県内で車の中で3時間、4人で話をしたということで、車内の全ての友だちが新型コロナウイルスに感染したそうです。
これは、典型的な3密で、エアロゾル感染又は、西村医師が言う空気媒介感染となる可能性があるのではなかと思われます。
最近のアメリカでの研究では、密閉空間で新型コロナウイルス入り空気、つまりエアロゾルは1時間後に半分、3時間後に10%残っていたという研究結果が発表されました。(https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMc2004973)
ということで、新型コロナウイルス感染では、エアロゾル感染も考えなければならないようです。
やまもと歯科医院でも、歯科医院ですので、熱があってとか、咳が出て来る方はゼロですが、念には念をいれて、いくつかの窓を常時開けっ放しにしています。
また、歯科医院の全員がサージカルマスクをして、
接触感染に関しては、2リットルのイータックが半分なくなって、最近5リットルのイータックを新たに手に入れたので、色々なところにふきつけています。
多くの富山県人は、臨戦態勢に入ったようです。