2019年12月22日

今日は、京都で開催された日本歯科医師会の講演会を中継で富山県歯科医師会館にて受講しました。

内容は、小児期と高齢期における口腔管理ということで、

小児に関しては、食育についてのはなしでした。

子供がいかにして正常な嚥下機能を獲得していくか、そのなかで、障害になるものがあれば、それに対

処する方法についてでした。

胎児が哺乳行動をするのは28週以降ということで、それ以前に生まれると哺乳や嚥下に関しては問題がおきるので、対応が必要というはなしもありました。

また、今日の大学の教授先生(歯科医師)の感覚としては、生まれた時に体重750g以上であれば普通は問題なく色々な手立てをほどこせば大丈夫だということです。

私が一番今日興味を持ったのは、ダウン症のお子さんの嚥下に関してでした。

離乳期には、色々な段階があります。

離乳中期は、一応月齢7~8ヶ月と言われています。

この7~8ヶ月と言うのは目安でしかありません。

離乳中期の特徴としては、舌が上下運動ができるようになるのが目安です。(前提条件として首が座っ

て背中の筋肉がしっかりしているということがありますが)

舌を上にもちあげることによって口蓋で食べ物を押しつぶす食べ方をする時期です。

よくありがちなのが、予定日よりずっと早くに生まれたお子さんにお母さんがまわりの予定日ぐらいに

生まれた子と比較して遅くならないようにと口腔機能が追いついていないのに、無理に離乳中期のたべ

ものを与えることです。

これをすると正常な嚥下パターンを身につけることができません。

この場合、小学1年の4月に問題がおきたりします(給食が始まる時に)。

これと同じことがダウン症の子どもにおきがちだと言うのが今日の講演で話されていました。

と言うのは、

離乳中期というのは、その1~2ヶ月前に下顎の前歯が生えて、その上顎の歯が生えるのが月齢7~8ヶ月です。

これはなにを意味するかと言うと、それ以前は、歯がないので舌は何の制限もなく前に出せる状態か

ら、上顎の前歯が生えることによって舌を前歯に出すのに制限がおきて、一面、仕方なく舌が上下に動

かなければならない状況となります。

その仕方なく上下に動かなければならないことが、実は、正常な嚥下機能の獲得につながります。つま

り上下に動くことで、食べ物を口蓋に押しつぶすということを学習します。

ダウン症のお子さんの場合、下顎の前歯が生えるのが平均12ヶ月でそれに対合する上顎の前歯が生えるのが平均14ヶ月です。

つまり14ヶ月以降(上顎前歯が生えた時以降)に離乳中期食をとらなければ、正常な嚥下パターンを学

習できないということになり、

それより早く離乳中期食を始めると、舌で食べ物を迎えてたべる正常でない嚥下パターンになる危険が

あります。

14ヶ月以降(上顎の前歯が生えてから)に離乳中期食をとれば、98%のダウン症の子で正常な嚥下パター

ンが獲得できたという内容でした。

私が今まで、歯科医師としてお会いしたほぼすべてのダウン症のお子さんは、嚥下パターンが正常ではないお子さんでしたので素晴らしい研究成果だなと思って感動しました(私自身は歯科医師として、この時期のダウン症のお子さんに接する機会は、過去にも将来もないとはおもいますが)