2019年10月13日

舌苔(ぜったい)・舌の表面の白色や茶色、時には黒色の層

要介護高齢者の歯科治療で、特徴的なことのひとつが、舌の表面が茶色や、白、黒色の舌苔という層、時には分厚い層があって普通のべろの色ではない場合が多いということです。

この舌苔は、剥離した粘膜細胞の一部、細菌、唾液成分などからつくられています。

この舌苔が口臭の原因になることを、科学的に証明した歯科医師は、私が大学時代に震え上がりながら指導を受けていた先生です。ということで、舌苔は口臭の原因となります。

また、舌苔は口臭の原因となるだけではなく、色々な悪い作用があります。

要介護高齢者のなかには、食べものを口にいれても、味がしない、酸っぱく感じる、苦く感じると言われる方は、わりあい多くおられます。

一般的に味覚は

高齢になると味を感じる味蕾の数がかなりへります。それで、元々味に関する感覚が鈍くなります。からだのなかの亜鉛などが不足して味覚をかんじずらくなっている場合もあります。

その上舌苔で

さらに、舌苔が厚くて味蕾まで唾液に溶けた味の成分が届かないということもありますし、舌苔の影響を受けて酸っぱく感じたり、苦く感じたりします。

舌苔が厚くなることによって、口のなかの細菌叢(さいきんそう、細菌のグループ)が変化したり、細菌の数自体が多くなったりします。

そして、このことにより、肺炎をおこす細菌で一番の原因菌である肺炎球菌が口の中や喉に定着しやすくなります。また、肺炎の原因ともなる種類の歯周病原菌もおおくなります。

では、どうして高齢者においては、舌苔が厚くなる傾向にあるかと言うと、口腔機能が低下するからです。

65歳~70歳の高齢者では、30%の方が口腔機能低下症といわれています。年齢が上がればさらに加速度的にその割合が高くなります。

舌が動きにくいそして口蓋とのこすり合わせによる汚れの除去がしにくくなる、唾液の量が減る、繊細な動きによる歯磨きができなくなる、また、歯磨きの意欲自体の低下、口で呼吸をするなど、その他数多くの要素があります。

解決法

では舌苔の除去には具体的には、どうすればいいか?

これは、歯医者、歯科衛生士にお任せいただければ、かなり効率的に改善することができます。

口腔ケアで舌苔をきれいにするこが可能です。

そしてそのポイントは、重曹を使った愛護的な舌の清掃です。

高齢者ご自身やまわりの家族さんが行っても、理屈の上では、舌苔をきれいにす事は可能です。

ただ、今まで、高齢者ご自身や家族でおこなうので、やり方だけ教えて欲しいといわれた方はおられましたが、できた方は、ゼロです。