2019年10月08日

入れ歯の形にもルールがあります。

それぞれの歯医者が適当にきめているわけではありません。

入れ歯の大きさと外形については、歯医者は歯科大学生の時に、かなりしつこく教官から教えられる分野です。

この入れ歯の外形について理解するために、歯医者は、顎と顔面について、どこにどう言う筋肉、骨、神経、血管、唾液腺などの構造物があるかしっかり理解しなくてはいけなくなくります。

そこで、40年近く前の歯科大学では、普通は6年間の大学の修学の間の3年目に人体の解剖の講義と実習を受けていました。(現在では6年の歯学一貫教育で2年目から習っているらしいです)

この解剖実習は、実際には、全身の解剖実習の為、顎、顔面についての実習は、全時間の1%ぐらいだったですが。

その解剖の実習以来、ほとんどの歯医者は、実際に人体を切ったりして実物の構造物を見たことはなく、本などで時々みるだけで、実際の歯医者の仕事をするときは、口腔粘膜の上から見て、ここにこういう構造物があるはずだと想像しながら、歯医者としての仕事をしています。

しかし、最近歯科用CTを使用する機会が増えて、骨に関してだけですが、顎、顔面の構造を、立体的に、3D的に歯科用CTの画像を通して見ることができるようになりました。

顎と顔面そして脳を構成する骨のなかに蝶形骨(ちょうけいこつ)と呼ばれる骨があります。

以前は違う名前で呼ばれていた時代もあったそうですが、現在は、まぎらわしさを避けるため、昆虫の蝶々の形に似ているため蝶形骨と言われています。

この蝶形骨の形態は、とても複雑な構造となっています。

入れ歯の大きさ、外形を決定するときには、入れ歯の後ろの縁(喉に向かう方向への長さ)の位置は蝶形骨の一部の構造物の直前まで伸ばすということになっています。

(専門用語をつかえば、蝶形骨の内側板からでる突起と上顎の骨の盛り上がりがつくる溝まで入れ歯の辺縁を伸ばす、そうしなければ、総入れ歯は、落ちてくることになります)

この蝶形骨の一部は、歯科用CTでよく見えます。

骨の実物を見ているような感覚でよく見えて、感動してしまいました。

実際には、入れ歯の大きさを決定するために、歯科用CTを撮ることは皆無ですが、歯科用CTは、色々なものが見えてとてもおもしろいです。