2019年09月18日

2種類あるセラミックの人工歯

歯科で用いられるセラミックの人工歯には、いろいろな分け方があります。

最近、歯科業界にCAD-CAMの技術が導入されるようになって歯科におけるセラミック治療が大きく変わりました。

この工業的技術が、実際には、セラミックの質的な違いをもたらしました。

そこで、

CAD-CAMの技術でつくるセラミックの人工歯と従来の歯科技工士がつくるセラミックの人工歯との2通りの人工歯があります。

この2通りの人工歯は、同じ材質でできていても、質的な違いがあります。

CAD-CAMの技術でつくる人工歯とは

このCAD-CAMでつくる人工歯は、口腔内カメラで歯や歯茎を撮影して、パソコン上に口腔内の状態を再現して、パソコン上で人工歯を設計して、つくる方法です。

実際のモノとして人工歯をつくるには、教室の黒板に使う未使用のチョークを少し太らせた形をしたセラミックのブロックを機械に入れて、パソコン上で設計した人工歯の形に削り出していくことによってつくりだします。

歯科技工士がつくるセラミックの人工歯とは

セラミックの粉末を水に混ぜてドロドロにします。

そのドロドロのものを歯の形に盛り上げていきます。

それを高温の炉に入れて固めて(焼成)いきます。この作業を何度か繰り返してできあがります。

同じ材料でも、どんな質的違いが発生するか?

①CAD-CAM技術で使うセラミックブロックは、工業的に作られているので、結晶など顕微鏡でみると均一でムラがない。

歯科技工士がつくるセラミックの人工歯は、ひとつひとつ筆で盛り上げてつくるので、顕微鏡でみると不均一である。

これは、強度の面で大きくちがってきます。同じ材料、成分でもCAD-CAM技術でつくるセラミックの人工歯は、強度がつよくなります。

また、歯科技工士がセラミック泥を盛り上げていくとき、埃などの不純物がはいる可能性があり、もしこれが入りとさらに強度に影響します。

②色について

セラミックブロックの種類は限られています。何十個かは種類があると思いますが、限られていて、それに近いものをえらびます。

また最近では、色のグラディエーションのあるセラミックブロックも普及してきました。これにより前歯の一番目立つ歯でも使用できるようになりました。

前から4本目より奥の歯(小臼歯、大臼歯)に関しては単色のセラミックブロックでも自然に回復できます。

前歯については、グラディエーションがあるセラミックブロックを使用したり、さらにその上に、色が付いた薄いセラミックを塗って焼成する必要がある時もあります。

歯科技工士がつくるセラミックの人工歯は、いろいろな種類のセラミックの泥を盛り上げてゆき、また、それぞれのセラミック泥を混ぜたりしますので、理論上は、どんな色でも作りだすことができます。ただ、焼成すると色が変化しますので、色をだす、合わせることは難しいです。

以上CAD-CAM技術でつくる人工歯と、歯科技工士がつくる人工歯のちがいです。目的に応じて使い分ければとても有効です。