2019年05月25日

歯頚部カリエス(しけいぶかりえす)とは、

まず、歯頚部とは歯のつけ根、つまり歯ぐきと接触、接近している部分をいいます。

カリエスとは、むし歯菌により歯が侵食されることをいいます。(高校の時の国語の授業で、志賀直哉がお茶の水で電車にぶつかって脊椎カリエスになったと習いました。脊椎カリエスは脊椎に結核菌が感染して骨を侵食していくことらしいです)

ということで、歯頚部カリエスとは、歯と歯ぐきの境目あたりに、虫歯ができて穴があいていく状態です。

日本が超高齢社会になったのと、日本歯科医師会が行った8020運動(80歳で20本の歯を残そうという運動)が成果を収めたため、高齢者の多くの方がご自身の歯を持っておられます。

そういう高齢者の歯に多いのが歯頚部カリエスです。形的には、歯のつけ根が削れたようになり、薄い黄色~茶色~黒色に歯に色がつきます。

普通の虫歯、噛み合わせる面や、歯と歯の間にできる虫歯はミュータンス菌(ストレプトコッカス ミュータンス菌)という細菌が主役でおきる感染です。

ミュータンス菌が強い酸を出し、ペーハー(pH)が5.5以下になると歯の硬いエナメル質を溶かしていきます。

歯頚部カリエスはミュータンス菌ではない菌によっておきることがおおいです。

高齢になると歯ぐきが退縮して、歯の根っこが段々と見えてきます。

歯の元々口の中に出ている部分は、硬いエナメル質でできていますが、根っこは比較的柔らかいセメント質でできています。

つまり、歯頚部は、硬い歯の組織の中でも、比較的柔らかい構造となっています。

ミュータンス菌意外のそのへんにある細菌が弱い酸をだし、ペーハー(pH)が、6.5以下になると歯の表面が溶け出します。中性がペーハー(pH)7.0ですので、ちょっと酸性になっただけでも溶け出すということです。

また、噛み合わせが強いと歯をわずかに揺さぶって、歯を支える歯槽骨の中で、それの

揺さぶるチカラに抵抗するチカラが歯頚部にかかり、歯頚部の歯の表面が弱くなり、はがれやすくなります。

さらに、高齢者は、色々な理由で、酸性を中和する唾液の量が減っている方がおおいです。

以上の事から、高齢者には、歯頚部カリエスができやすくなります。

治療法

虫歯を削って白い詰め物をします。

予防法または、軽度の歯頚部カリエスの場合

歯のつけ根に、高濃度のフッ素を定期的に塗ると有効です。