2019年03月21日

歯科における栄養学

私を含め、すべての歯医者は、歯科大学で栄養学を勉強してきているはずですが、じっさいに歯医者になり、歯科の臨床で仕事をしだすと、その考えがスッポリ抜けがちになります。

そして私が30年以上前に勉強した栄養学は、今では、その知識だけでは、通用しない場合がおおいです。

そこで、ここ数年、歯科においても(一部の歯医者においても)栄養学が見直されてきています。

そしてその知識を、歯周病や、虫歯の予防に用いたり、歯医者が行なう摂食嚥下障害の治療、リハビリテーション、改善にもちいられています。

その中で、私が主に使用しているのは、

ヨーロッパ臨床栄養代謝学会(歯医者や医療人は頭文字をとってエスペンと呼んでいます)の、低栄養についての項目についてです。

低栄養とは、どういうことかについて、エスペンでは、2段階で決めるようにしています。

1段階目では、

低栄養かどうかのスクリーニングをします。

やまもと歯科医院では、MNA-SF(ミニ ニュートリション アセスメント-ショート フォーム、日本語に訳すと、簡易 栄養 評価 短い型)というものをつかいます。これは世界で広く使われているものです。内容は、体重の減少のスピード、食事の状況、どういうふうにして歩くか 精神的な状態、持病の状態、BMIの6項目を数値化して、判断されます。

これで、低栄養の疑いありと判断されたら次の2段階目にいきます。

2段階目

1段階目を満たした上で、

①BMIが18.5より低ければ、即座に低栄養ということになります。

②体重が減少していて、それ且つ、BMIが20以下(70歳未満の人の場合) BMIが22以下(70歳以上の人の場合)に、低栄養と判断されます。

エスペンの低栄養のコンセンサスは、歯医者には、単純でわかりやすいため、私は、これを使っています。

低栄養の方に、歯医者や歯科衛生士、その他の医療職の人が摂食嚥下のためのリハビリテーションを行なっても逆効果になります、まず低栄養の改善から始まります。

また、最近の世界の流れとしては、日本でかなり重きをおかれている栄養指標である血清アルブミン値は 、あまり重要視されない傾向にあります。