2019年01月28日

歯医者がかかわる摂食嚥下の観点から:窒息

こんにちは、富山県高岡市の歯医者、やまもと歯科医院の院長の山本です。

昨日の読売新聞の人生相談の記事の上に「節分豆 乳幼児の窒息注意」という記事がありました。

このことについては、日本歯科医師会でも、歯科的な観点からの注意を促すポスターが以前でていました。

そこで、今回は、最近、歯科領域で重要視されてる「食べる」という機能。

その中で、その機能が低下していると起こることの中に「窒息」があります。窒息とは、空気を肺におくるため、の空間に食べ物や、異物が入り込んで、空気が通れなくなって、カラダが酸素不足になりそれが継続されれば死にいたります。

今回は、歯科にも大きくかかわる、この窒息をクローズアップしようとおもいます。

窒息による死亡者は、平成18年を境に交通事故による死亡者数を上回りました。

そしてその窒息による死亡の中でおおいのは、食品による窒息です。

日本においては、食品の窒息による死亡者は、年間4000人を超えています。

そしてその多くは、4歳以下の乳幼児と65歳以上の高齢者です。

それはなぜかと言えば、乳幼児や、高齢者は、成人とくらべると歯科的要因やその他の要因により、食べる機能が低いからです。

歯科的な問題とは、食べ物を咀嚼して、飲み込に適した食塊(適切な大きさ量、柔らかさ)にできなければ、丸呑みになり喉、気管に引っかかりやすくなります、

高齢者では、多くの方が摂食嚥下の問題をもっておられます。歯科的要素や病気その他色々なこと、が原因となっています。

また4歳以下の乳幼児は、歯科的には、乳歯がだんだん生え揃う段階で、または、ようやく乳歯全体が生え揃った段階です。奥歯の乳歯がなければ、かみきれず丸飲み状態となります。従って歯科的な咀嚼という面では未熟です。大人のたべものと同じ感覚では、たべものをあげないでください。とくに節分の日には要注意です。歯科的には豆を砕く乳臼歯(奥歯臼歯の子どもの歯バージョン)がまだ、生えてきていない場合がおおいです。

また、その段階の乳幼児の、呼吸で空気が通る道、つまり気管は、塞がって窒息しやすい太さしかありません。その直径は1センチ未満です。大人は約2センチですので、乳幼児の場合小さな食べ物でも簡単に塞いでしまいます。

予防法

乳幼児の場合

①食べている最中に、急に話しかけたりなどの驚かせたり、ビックリさせたり、急に上をむかせたりしない。呼吸のタイミングによっては、また歯科的に咀嚼の状態によっては気管にはいりやすくなります。

②3歳になるまで、豆類をたべさせない。(歯科的咀嚼的に未熟、そして気管の太さの観点からスッポリ気管にハマりこみやすい)

また、こんにゃくゼリーを特に冷えたこんにゃくゼリーを食べさせない

③車や、バスなど、急に止まったり曲がったりする乗り物のなかでは、食べない、飴などをなめない(歯科的には飴は、ものによってはかなり 虫歯になりやすい)。

④食べるときはできるだけ食べることに集中できる環境にする。遊びながらたべない。

⑤ちゃんとした姿勢でたべる。特におあむけに横になった状態は良くありません。できれば、足底が、床または、何かにしっかついた状態(年齢にもよるが)にして食べる。これは、矯正歯科的歯並びにも大切です。

高齢者の場合

色々ありますが、まず第1に高齢者のおおくが、摂食嚥下機能が衰えています。普通の食品でも、喉につかえたりするのに、多くのそういう方が、正月に餅を食べています。

餅で窒息してなくなる方がおおいです。餅は、食べる機会が少ないのにもかかわらず、窒息の原因食品のナンバー1です。

毎日たべる米飯より窒息するひとがおおいです。

歯科的には、入れ歯で餅はかなり無理があります。

よほど入れ歯を使いこなせる人でなければ入れ歯で餅はやめてください。それか歯医者で、餅が食べれる人工歯の角度をつけてもらってください。また、特殊な噛み切れる金属のブレードのような人工歯を開発した歯医者もいます。

その他たくさん歯科的に摂食嚥下的に注意事項はありますが、紙面のスペース状省略しますが、1点だけ強調したいのは、

しっかりと良く噛んで食べましょうということです。

以上、歯科的な問題を含む、そして命にも関わる窒息についてでした。