2019年01月24日

歯医者は見慣れているけど

最近、全国の高校で、本物の人体、頭蓋骨があることが判明して、お大騒ぎとなっています。(歯科大学や医学部の解剖学教室には、たくさん置いてありますが。)

この件で、専門家の見解は、多くが閉鎖した医学校から、流出したものではないかという話をしていました。

これに関して、我々九州歯科大学を卒業した歯医者にとっても他人事ではなかった歴史があったのではないかと思っています。

九州歯科大学になる前は、福岡県立医学歯学専門学校でした。医学科を卒業したひともいるはずです。

太平洋戦争の途中で、色々なところで戦地に派遣する医者の確保のため医学科ができて、私の母校でも、医学歯学専門学校となりました。

以前、病理学の教授が、歯科を卒業した後、医学科に編入したといっておられました。

私が歯医者になった後、元上司(大正生まれの歯医者)の話しによると、太平洋戦争末期には歯科では学生が繰り上げ卒業となり、戦地に行く準備をととのえていましたが、そのうち終戦となったという話をきいたこともあります。

当時は、多くの医者や歯医者を早く戦地に送るため、色々な無理なことをしてたようです。

戦後

福岡県立医学歯学専門学校の医学科がマッカーサーの命令で、閉鎖が決定されました。

そしてしばらくして、歯科も、閉鎖が決定されました。

絶対絶命のピンチを、どんな方法を使ったかはわかりませんが、なんとか歯科だけが、残ることに変更され、現在の公立大学法人九州歯科大学となっています。

歯科だけでも、残るということは、頭蓋骨などの人体標本は、外部に流出することなく、学内にとどめることができるということだと理解しています。

もし歯科も閉鎖されていれば、医学科、歯科で古い時代から溜まっていた頭蓋骨、や全身のすべての骨が、どこかへでていってたであろうし、ホルマリンの中の標本も流出したか、燃やされたかしていたのではないかとおもいます。

戦前から存在する、歯科大学、や医学部には、当時は、今の常識とは違う感覚があったので、色々な標本があるのではないかと思います。(以前、私が歯科大学に入学するより前に、どこかに夏目漱石の脳が保存されているという話をきいたことがあります)

私も歯科学生時代、ホルマリンに入った、古い標本を見た記憶があります、どういうものがあったのか記憶が飛んでしまっていますが。

結論

いずれにしても、現在は、献体で成り立っている歯科大学の解剖学ですので、献体してくださった方の、ご好意を無駄にしないように歯科大学の学生には、ちゃんと勉強していただきたいですし、我々歯医者も、しっかり社会に貢献できることをしていかなくてはならないと思っています。