2019年01月06日

歯医者が考えるイオン飲料(スポーツドリンク)の使い方

こんにちは、富山県高岡市の歯医者、やまもと歯科医院の院長の山本です。

歯医者の間では、こどもの虫歯に関しては、1960年代、1970年代は虫歯の洪水の時代と呼ばれています。

私が歯科学生だった1980年代は、指導教官歯科医師が、よく10年前、20年前は虫歯の洪水の時代と呼ばれていて、その時とくらべると、虫歯は激減したと当時(1980年代)よく言っておられました。

そして現在、若い歯医者は,1980年代も虫歯の洪水の時代とよんでいます。

では1980年代我々歯科学生は、今の基準からは、虫歯の洪水に時代にいたということなのか?

とにかく、現在は、昔と比べて、虫歯の子供がかなりへりました。平均でみれば。

これが、意味するものは?

大多数の口の中の清潔に気を配るグループと、少数の、無茶苦茶虫歯の多いグループに2局化しているということです。

そしてその少数の無茶苦茶虫歯が多いグループのなかには、イオン飲料(スポーツドリンク)を間違えて考えている人も多くいます。また、ネグレクトの場合もあります。

そのなかで今回は、イオン飲料(スポーツ飲料)を間違えて考えていることについて、説明します。

イオン飲料には、カラダに大切な電解質が多く含まれています。また、糖分も多く含まれています。それとテレビのコマーシャルなどの影響で、積極的に子どもにイオン飲料をのませることはいいことだとかんえるかたが多くおられます。

それで、少し汗をかいだレベル、風呂上りにもイオン飲料をのませるかたもおおくおられます。

これは、カラダにいいことなのでしょうか?

 

まずは歯科的には

イオン飲料のpHは、3.6~4.6です。

歯のエナメル質は、pH5.5で溶けはじまますので、それよりかなり低いイオン飲料のpH3.6~4.6と言う値は、歯にとっては、非常にわるい条件で、どうぞ、溶けて下さい、そして歯をボロボロにして下さいという値です。

従ってこう言うイオン飲料(スポーツ飲料)を水代わりに飲むということは、歯科的にみれば、信じられないぐらい悪いことです。ですので、基本的には、歯医者はイオン飲料が大嫌いです。

 

では、イオン飲料(スポーツ飲料)はどんなときに飲むのがいいか?

下痢や嘔吐の時の軽度の脱水の時に、のむことが、最も有効な利用のしかたです。

普通の栄養をとっている子どもに、頻繁にイオン飲料をのませることは、電解質が多くなりすぎて、むしろ喉が乾く原因となり、ますますイオン飲料を欲しがり悪循環にったりします。

糖分もかなり多くはいっているので、肥満になったり(乳幼児の場合は、食欲不振などの悪い状態になる可能性もあります)、耐糖能をこわして糖尿病になったりします。これに気づかずこの習慣をつづけりと、「ペットボトル症候群」とよばれる危険な状態になったりする可能性もあります。

また、ビタミンB1不足を代表とする栄養の問題がおこったります。

 

対策 (歯科的に、そして歯科的のみならず全身の健康のためにとる対策)

乳幼児にかんして

水を飲む代わりにイオン飲料(スポーツドリンク)を飲ませるということをしない

激しい運動や多量に汗をかいだとき以外は、水を飲ませるようにする。

下痢や嘔吐の軽い脱水のときはイオン飲料(スポーツドリンク)をのませるが、症状が改善したら中止して、喉が乾いたら普通の水をあたえる

風呂上りには、イオン飲料(スポーツドリンク)でなく、水にする

小学生に関して

運動していて汗をかくときは、イオン飲料を薄めてのませる、運動が終わったらまた水にかえる。

食事の時に、イオン飲料を飲む習慣をつけさせない

喉がかわいたら、イオン飲料でなく水をのむようにする

以上、歯科、そして歯医者がみるイオン飲料(スポーツドリンク)の飲み方でした。