2019年01月03日

歯医者と舌の痛み、舌炎

こんにちは、富山県高岡市の歯医者、やまもと歯科医院の院長の山本です。

アフタ性口内炎も舌炎の一種ですが、今回は、歯医者が治療に際して、なかなか治らない舌の痛みについてです。

アフタ性口内炎は、細胞のターンオーバー(代謝、入れ替わりのリズム、規則的なもの)をかんがえると、長くても2週間もすれば治りますが、それ以上の期間がすぎても、なかなか治らない舌の痛みがある場合があります。

その場合は、口腔がんがあったり、色々な可能性があります。そのなかで1番多いのが、

 

①歯の鋭縁(歯が折れたり、すり減って、その結果とがっている)が微妙に舌にキズをつける場合です。

これは、歯医者にとっては、簡単に治ります。それは、とがっているところを、磨いて丸めれば、劇的に改善します。

 

②もうひとつこれと似たものには、虫歯などのあとに、歯に詰め物をしたり、被せ物をしたりした後、何かの拍子に、それが微妙に破損して、舌にわずかに当たっている場合です。

これも、その部分をみがけばなおります。

最近はないですが、昔よくあったのは、患者さんが、舌が痛くて大病院の、歯科以外の科に行って、生検をしたり色々な検査をしたけど原因がわからず、そのまま不快症状が続いたままになっていて、他の歯に問題がおきた時に、歯科医院に来院され、みてみると被せ物の鋭縁が舌に当たっている場合がありました。これは歯医者がみたら直ぐ診断がつき、磨いて5分で治ります。

 

③口腔がんの場合は、ほとんどの場合は、痛みらしい痛みがありません。

ただ、目で見て口内炎みたいなものが治らないという場合がほとんどです。ですが、それが、100%痛みがないとは言い切れず、時々痛みがある方の場合もあります。この場合は生検が必要です。

 

④舌が少し赤くなって、テカテカ光っていて、痛くなっている場合があります。

これは、ハンター舌炎と言われるものです。ビタミンB12欠乏の時の悪性貧血の時に起きるものです。胃の摘出手術を受けた方におおいものです。

 

⑤最近、摂食嚥下の問題が歯科、歯医者の間では大きなトピックとなっていますが、鉄欠乏性貧血のテカテカな舌に、嚥下障害や、時にはスプーンみたいな指の爪になっている方がおられます。

これは、プランマービンソン症候群と言われるものです。歯科大学病院の口腔外科で時々あり、また摂食嚥下障害で歯医者が出くわす可能性があるものです。

 

⑥口腔カンジタ症の時もあります。口腔カンジタ症は大きく分けると2種類あります。

偽膜性カンジタ症(歯医者の間では、白いカンジダとよばれています。)は歯医者がみて直ぐ診断がつき、痛みがあることは、あまりないです。萎縮性カンジダ症(歯医者の間では、赤いカンジダと呼ばれています)は、ヒリヒリします。これは、診断がつけば、抗真菌剤で、比較的簡単に治ります。

以上の舌が痛いというのは、歯医者の間では治療法が、確立している舌の痛みの病気です。

 

⑦見た目に、何にもないのに、舌が痛いということもあります。

舌痛症です。これにかんしては、すべての医師と歯医者が合意する治療法がまだありません。

そのため、現在は、医師や歯医者が色々な治療法を提案している状況です。

この中には、ある種の抗うつ剤を使用しないと治らないものもあります。

いくつかの歯科の大学病院では、かなりの成果を上げているところもあります。

ただ、色々な問題があり、開業している歯医者には、中々、対処しにくい病気でもあります。