2018年10月12日

虫歯の細菌

こんにちは、富山県高岡市の歯医者 やまもと歯科の院長の山本です。

虫歯は、細菌が原因によっておきるということは、歯医者にとっては常識ですが、一般には、あまり強く認識されてないような気がします。

生活習慣によっても(糖分の摂取や歯磨きなどのことを主に意味しています)、虫歯が悪化するという要素もあるためだからとおもいますが。

虫歯の細菌が、どうして虫歯の原因になるのかというと、虫歯の細菌が、直接、歯を破壊していくわけではなく、虫歯の細菌が、糖分をとりこんで、つまり栄養源として取り込みその結果,代謝産物として(動物でいうなら糞として)、酸を出すためです。

私が、中学生の時に見たNHKのテレビ番組で、天然の歯を、酸に一晩つけて、翌日包丁で切ったら、きれいにスライスカットできたというのを見たことがあります。(歯科大学の授業では、そんな実験は、行ったことがありませんが)

歯は、酸にひじょうに弱く、酸にしばらくつけると、歯を硬くする成分がとけて、やわらかくなります。

虫歯は、虫歯の細菌が出す酸によって、溶けて、やわらかきなり、穴があくというこです。

では、人為的につくった酸そのものを、口の中に入れたらどうなるか?

これは、どれだけの時間、どれだけのつよさの酸が歯に接触したかによりますが、やはり、歯は溶けていきます。

世の中には、色々な職業の人がいて、酸の霧のなかで働く人もいます。

そういう人には、やはり歯の表面が溶けていくという現象がおきたりします。

唾液により、その酸を洗い流したり、中和しようとしたり、硬くなる成分を歯に補給する働きもありますが。

普通の虫歯、細菌が出す酸による虫歯の場合は、その原因となる菌は、おもにミュータンス菌と呼ばれるものです。

ミュータンス菌は、歯への接着力がきわめて強く、酸を出す細菌です。

では、人間は、昔からずっと、ミュータンス菌による虫歯に悩まされてきたのかというと、そうでもありません。

発掘された人間の顎の骨、歯などを分析すると、大昔の人間は、あまり虫歯がなく、歯と歯茎の境目に、わずかに虫歯が存在するだけでした。

その当時は、虫歯は存在しましたが、それは、現在主流の虫歯とは違っていました。

つまり、現在、ほとんどの虫歯の原因となっているミュータンス菌は、人間には感染しておらず、つまりミュータンス菌自体が、この世に存在しなかった可能性もあります。(ミュータンス菌のミュータンスという単語は変異する、変異しやすいという意味なので、変異する前の細菌があったのだろうとおもいます)

さらに、年が経った時代の、発掘された人間の顎の骨、歯を分析すると、急に比較的虫歯が多く持つものが現れてきました。(現代人と比べると虫歯の数はすくないですが)

その虫歯は、種類的には、現代人の虫歯と同一のもので、噛み合わせる面からの虫歯、歯と歯の間からの虫歯です。

つまりその時点で、ミュータンス菌が人間に感染して、その後、爆発的にミュータンス菌が人間社会に広まったと解釈されます。

その時期はいつだったかというと、すみません、正確な年代をわすれました。暇なときに、資料を見直しておきます。

ということで、現代人の虫歯の主な原因であるミュータンス菌を減らすことは、虫歯にならないために重要です。

しかし、問題は、自分自身では、歯磨き以外に、そのミュータンス菌を簡単には減らすことができないことです。

それは、ミュータンス菌は、バイオフィルム(基本的には、パイプの内側のヌルヌル、台所の隅のヌルヌルと同じ物質です)という物質に守られているためです。

ただ、バイオフィルムを破壊したり、ミュータンス菌を減らす方法は、いくつかありますので、後日、説明させていただきます。

また、今すぐ知りたい方は、かかりつけの歯科医師にご相談ください。