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歯周病の細菌のDNA検査 

私、歯医者でありながらDNAという単語を聞くと頭痛がしてしまいます。

多分原因は、高校生時代に生物と地学が選択科目だったので、地学を選んでしまい高校の生物の知識がゼロの状態で歯科大学に入学したため、授業がほとんど毎日、生物の授業みたいなものなので、歯科大学では、DNAというものが、当然わかっているものとみなされて授業が進められました、歯科大学に入学した当初、チンプンカンプン状態が続いたといことがトラウマになっているため、DNAという単語を聞くと、頭痛がしてしまうのだとおもいます。

その状態で、試験前に先輩に家庭教師をしてもらいゼロの状態から一晩で、1960年代にノーベル医学生理学賞をとったワトソンのDNAの二重らせん構造の理論、そしてそれに続く複雑な理論などを、解説してもらって、ようやく理解できるようになりました。これが理解できるまで私にとってワトソンは、シャーロックホームズの相棒(sidekick)でしかなかったです。

ということで、このDNA検査は、最近では、歯周病の治療として使用されることがあります。

患者さんの口腔内の唾液を採取して、そのDNA検査で、歯周病のどの細菌が、量的にどれだけあるかをしることができます。

具体的には、以下の訳の分からない名前の菌です。

Prophyromonas gingivalis(P.g菌)

Tannerella forsythensis(T.f菌)

Actinobacilus actinomycetemcomitans(A.a菌)

Fusobacterium nucleatum(F.n菌)

Treponema denticola(T.d菌)

(余談 、私が30年以上前の大学生のときに読んだ論文に、A.a菌は、ペットとして飼っている犬から、人間に感染するのではないかということを書いた歯周病を専門にしている大学歯学部の著名な研究者がいました、そしてペットの犬の口の中にも注意が必要、と言っておられました、A.a菌は、比較的若い人に重度の歯周病、侵襲性歯周炎をおこす菌です)

この5種類の細菌の量をDNA検査でつきとめて、それにより、抗生物質などを使って、細菌に、アプローチする治療法です。歯医者は、これをリアルタイムPCR法による歯周病治療と呼んでいます。

これには、問題があって、一つには、唾液を採取して、検査機関に郵送して調べてもらわなければならないということです。したがって、結果がわかるまでに1週間かかります。もう一つはは、この検査が、非常に高額となるということです。この治療法自体が保険がきかない歯周病治療で、その中でもこの検査だけで2万円かかります。

つい先日、この問題のひとつである検査結果が出るまで1週間という問題が、解決されそうだということが、発表されました。

つくば市にあるラスケーズという会社が、歯周病の原因菌の即時分析器を開発しました。この即時分析器で1時間後に検査結果が出るそうです。来年の販売開始を目標にしているそうです。