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ホワイトスポット 歯の表面の白斑 

歯の表面の小さい(時には中ぐらいの)白斑、ホワイトスポット

上顎のまん前の歯の表面が部分的に白く濁って見えるのを、気にして来院される患者さんが時々おられます。

この白斑以外、何の異常もない歯で、その白く濁ったところを、歯医者は、「ホワイトスポット」と呼んでいます。

この歯のホワイトスポットは、おもに10歳代後半、20歳代、30歳代の女性の方が、気にされて来院される場合がおおいです。そして、時々、小学生の子どもを持つお母さんが、子どもの歯のホワイトスポットを見つけて、心配されてこられる場合もあります。

実際には、子どもの歯のホワイトスポットは、程度の差はありますが、かなり多いです。ただ、お子さんの場合は、お子さんみずからが、この歯のホワイトスポットが気になって来院することは、皆無で、お子さんの口の中に関心が強いお母さんがみつけて、来院されることがほとんどです。おおくのお子さんの歯のホワイトスポットは指摘されることはありません。

ではこの歯のホワイトスポットの原因は何か?というと、大きくは、2種類に分類されます。

そのひとつは、歯の表面が、虫歯になりかけているときです。これは、歯の表面のエナメル質の一部が、虫歯の細菌が出す酸で、わずかにとけて、光の屈折率が変化し、そのために白く濁った白斑にみえる場合です。この初期のむし歯によるホワイトスポットは、軽度のものを含めると、かなり多くの小学生、中学生の上顎の前歯に存在します。そして、私の歯科医師としての経験、感覚では、子どもが、口を開けて寝る場合、上顎の前歯が唇(くちびる)からはみ出し、外気にふれる境目に多くこのホワイトスポットができるのではないかと感じています。

このホワイトスポットは、手入れにより改善させることが可能です。以前は、丁寧な歯磨きとプラスして、フッ素塗布、フッ素洗口により改善されるとされていましたし、実際、やまもと歯科医院に来院される患者さんをみても、フッ素でかなり改善し、ほとんどまわりと区別がつかないぐらいに改善される方も多いです。最近では、MIペーストやリカルデントが効果があるとされています。また、軽度のものは、正しいブラッシングが確立する中で、自然と改善するものもあります。

もう一種類のホワイトスポットの原因は、エナメル質の形成不全です。歯が歯茎のなかで作られている時、形成されている時に、刺激を受けてエナメル質が正常につくられずに、白く濁ったホワイトスポットとなる場合です。このエナメル質形成不全になる原因は、永久歯の形成期の、乳歯のむし歯であったり、外傷であったり、全身的な病気であったり、栄養不良であったりいろいろなことが考えられます。この場合、フッ化物やリカルデントによる改善は期待できません。

通常は、白斑の部分を削って 、白い詰め物をするとか、ポーセレンラミネートベニアをすることで対処されています。では、この歯をホワイト二ングしたら治らないか?治るのではないかと思い、患者さんがホワイトニングを行なってみたいとの、強い要望もあったので、ホームホワイトニングを行ないました。その結果は、最初は、ホワイトスポットの部分とそうでない正常の部分との色の差が大きくなりました。そして、よりそのホワイトスポットがめだつようになりました。そしてさらにホワイトニングを続けると、今度は、その色の差が段々ちいさくなりました。最終的には、かなり元々の状態よりは、改善しました。この処置を行なった患者さんのほとんどは、元の状態よりは、かなりホワイトスポットが改善されました。また、あまり改善せず、元々の色の差が変わらない方も1名おられました。

このホワイトスポットにかんしては、歯科大学の研究者も対処に苦慮しています。10年ぐらい前に富山県歯科医師会で講演されたこの分野の教授先生(歯科大学、歯学部では、これは、保存修復といわれる分野に属します)に質問したことがありますが、対処に苦慮しておられるようで明確な、対処法が見つかっていないということでした。、また、色という分野は、歯医者にとっても、科学者にとっても、不明瞭なところがありますので、なかなか研究が進まないとい側面もあるようです。