2018年02月14日

最近の日本の歯科大学、大学の歯学部の教授、准教授などの構成(出身大学)が私が大学生だった頃の30年以上前と比べると、かなり変わってきています。

私が大学生だった昭和の時代は、歯科大学・歯学部の教授は、特に古くからある大学では、その大学を卒業した人が、つまり同窓生が教授会の選挙で選ばれるのがほとんどで、他の大学出身者が教授会でえらばれるということは、余程のことがない限り起こらないことでした。日本の歯科大学歯学部独特の閉鎖性がありました。そしてこの悪い慣行が、アメリカなどととくらべると、研究面で、いい結果が出せない理由の一つの要素でした。この閉鎖性は、日本語で簡単に表現する言葉がないですが、25年前アメリカ人から英語ではacademic inbreedingということで表せると教えてもらいました。academicは学問的、inbreedingは近親交配という意味です。

アメリカでは、academic inbreedingは、多様性、新しいかぜを吹き込むのを阻害するものと考えられ、意識して、時には無意識的に避けられてきました。

私が九州歯科大学の学生だったときは、基礎医学歯学系の講座は、他大学出身者の教授は、稀におられましたが、臨床系の講座では、内科、外科(口腔外科ではなく一般外科)以外は、すべて九州歯科大学出身者しかいませんでした。

当時、新たに選ばれた教授が、「今回教授会で、教授にえらばれました」と言っておられました。「今までの業績でえらばれたのか、同窓なので選ばれたのかはわからないけど」と言っておられた教授もいました。この教授に関しては公の場で、こんな発言ができる教授は、実力、実績で選ばれた教授で、そして暗にacademic inbreedingを批判しているのですが。

こういうことは、他の歯科大学、他の大学歯学部でも、行われていました。私の同窓の先輩歯科医師(40年以上前に九州歯科大学を卒業された方です)は、関東にある某国立大学歯学部の大学院へいきましたが、大学院の4年間ずっと外様(大名)の扱いを受けたと言ってました。何をするにも外様は、一番最後に扱われて、割り振られた患者さんの人数も、極端に少なく臨床系の科の大学院生としては、症例を経験できず致命的であったと話していました。

これは、大学院を出て、大学の職員になる時も、それ以降もおこることです。

大学の職員になる時は、席が空いてないとなれないですし、その場合、選ばれるのは、その大学の卒業生ということになります。最終的には、教授会で教授に選ばれるのも、その大学の卒業生ということになります。

私が知る限りこういうことが、30年前、40年前の歯科大学、歯学部で当たり前に行われていました。

現在では、九州歯科大学では、臨床系の診療科でも、基礎系の講座でも、他大学出身の教授が、大勢います。

30年以上前の歯科大学歯学部の学生の感覚、常識ではかんがえられないことです。

現在では、九州歯科大学の臨床系の講座、診療科では、内科、外科以外でも歯学部の枠を超えて、医学部出身の教授までいます。最初聞いた時は、すごく驚いてしまいました。逆に、歯学部出身で、或る医学部で、解剖学講座の教授になった、私の母校の卒業生もいるそうですが。

最近では、歯科大学歯学部の研究者、教授のマインドがかわったのか?大学の生き残りを賭けて、以前より実力主義になったのかどうかわかりませんが、私が歯科大学歯学部にいた時とは、随分事情がかわってきているようです。