2018年01月15日

東京の昭和大学歯学部で、頸部聴診(首に聴診器をあて、呼吸音、嚥下音を聞くこと)のセミナーに参加してきました。

頸部聴診は、液体や、固形物を食べる時に、その食べること、摂食嚥下が正常に行われているか、また、異常がないか知るためにおこなうものです。歯学部で本格的にこの研究、治療がおこなわれるようになったのは、1990年代です。現在は、日本国内29歯学部、歯科大学すべてで、この摂食嚥下を取り扱う診療科があるようです。その診療科の名前は、それぞれの歯科大学により、色々な名前でよばれていますので、少しわかりにくい面もあります。

昭和大学歯学部では、口腔リハビリテーション科というそうです。

九州歯科大学では、口腔環境科というそうです。

今回のセミナーの講師の先生は、歯学部の教授先生で、この分野の研究を1990年ぐらいから行っているそうです。

この分野は比較的新しい分野で私が歯科大学の学生だった1980年代には、聞いたことがなかったです。

もともとは、アメリカから入ってきた分野で、日本人でも、アメリカ以上に高齢者の割合が多いため

進歩してきましたが、やはり、元祖のアメリカは、この分野の研究がかなりすすんでいるようです。

頸部聴診は、実際に喉の中を目で見ているわけではないので、音を頼りに目で見ることができない喉の中の状態を知ろうとするものですが、摂食嚥下異常を持っておられる方の嚥下音、呼吸音は、千差万別で同じではないということです。従って音の種類により、どこに異常があるか、歯なのか、軟口蓋、舌なのか、喉頭蓋か、食道、声門か、それを特定することは不可能で、異常があるかどうか判断するには、役にたつが、そのどの部分に問題があるか断定することは無理だという結論だということです。

歯科大学や、病院歯科でおこなわれる、摂食嚥下の評価を目で見てするレントゲン検査VFは、精密な検査で問題がある場所が、ある程度わかる方法(このセミナーで講師の先生が強調されたことは、VFを使っても、確定診断とはならないということです。)です。

VFによって摂食嚥下に異常があるとわかる可能性を100%とすると、この頸部聴診にょる方法では85%ぐらいということで、異常があるかどうか知る方法としては、簡単、短時間、安全で、患者さんにもほとんど負担がない方法なので、有効な方法です。

大学で長年頸部聴診なども研究されてきた先生の結論を生かして、これからも、歯科医師として、摂食嚥下障害の患者さんに当たろうとおもいます。