2017年08月16日

嚥下(えんげ)障害には、色々ななパターンがあります。

 

すべての方が、食べ物がを噛み砕くことができなくて、しかも、ゴックンと飲みこむことが出来ないというわけではありません。

 

中には、食べものを、かみ砕くことはできるけれども、うまくのみこむことが出来ない人もいます。

 

つまり、歯科的には問題はあまりないけれども、のみこむこと自体に問題がある方です。

このパターンの嚥下障害の場合、食べるとき以外にみられる症状としては、何でもない時に、つば、唾液が出てくる、ムセていることがよくある、舌が脳梗塞などの後遺症により動きにくい制限がある、などです。

 

こういう場合、食事の介助の時に、まず、試してみて損がない、まず第一に試してみる価値があるものに、

 

①鼻つまみ嚥下

②頷き(うなずき)嚥下

③横向き嚥下

があります。

 

①鼻つまみ嚥下 小学生のころ、どこの小学校にも、牛乳を口から飲んで、鼻から出せると自慢してたゲンキな男の子がいたと思います。

これは、鼻と口がつながっているということですが(この場合、牛乳は口腔⇒咽頭⇒鼻へと流れる)、正常であれば、ゴックンとのみこむその瞬間は鼻に空気、食べ物が抜けないように咽頭と鼻の境界は閉鎖されます(歯科的には鼻咽腔閉鎖と呼びます、軟口蓋が持ち上がって咽頭に接触します)。

高齢者の場合、色々な理由で、のみこむ瞬間にこの鼻咽腔閉鎖機能がうまく働かずに、嚥下に問題を生じます。したがって、こののみこむ瞬間だけ鼻をつまむと問題が解消される場合があります。

 

②頷き(うなずき)嚥下 のみこむ瞬間うなずくような動作をしながら嚥下する方法です。

喉の筋力が弱くなると、のみこんだつもりでも、喉に残ったりします(咽頭残留)。こんな場合、うなずくような動作をしながら嚥下すると、食塊を食道におくりやすくなります。食事の最後に大きくうなずきながら嚥下するのも効果的です。

 

③横向き嚥下 脳血管障害などで、片麻痺がある方の中には、のみこむときに問題を持っておられる方もおられます。麻痺がある側の喉がうまく動かないためです。その場合、頭を横下方に傾けて食事をすると、嚥下しやすくなることがあります。マヒのある側に頭をかたむけてもらいます。そうするとマヒがない側の食道が、広がる(麻痺がない側にかたむけると逆に空間をつぶす、せまくするような動きをします)。そして、時々 麻痺がないがわにも傾ける必要があります。マヒがある側に食べ物が残留してることもありますので。

 

 

またこの他に 嚥下反射をおきやすくすための、歯科医師、歯科衛生士によるアイスマッサージという口腔リハビリも効果があります。