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やまもと歯科ブログ

口腔がん 人工知能AIが判別 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年02月13日

昨日の読売新聞の目立つ所に、「口腔がん、人工知能AIが判別」という話題が出てました。

口腔がんの形は様々で、人間の目でみて(視診だけで),①誰が見てても口腔がんが明らかに疑われるもの、②歯科医師が見て口腔がんが疑われるもの、③歯科医師が見て、どっちとも言えないものがあります。

①と②の場合、その次は、すぐに生検(一部または全部を切って顕微鏡で見る)などで確定診断をしますが、問題は③の場合です。

③の場合は、単なる口内炎に見えたりします。現在のところでは、2~3週間、経過観察したり、塗り薬などで治るか確認して、それでも治らなければ色々な方法を駆使して、何であるか突き止めることになります。わからなければ最終的には、生検をするということもあり得ます。

昨日の読売新聞に載っていたのは、現在、大阪大学歯学部で2年を目処に開発を進めている人工知能を利用した口腔がんであることがあやしく、生検が必要なもの、専門医に紹介が必要なものをさがしだすものです。

口腔がんや類似の写真をコンピューターに大量に入力して、コンピューターの人工知能AIに口腔がんの画像を学習させるというもので、それにより歯科医師が患者さんの問題の部分の撮った写真と照合して、それが、口腔がんかどうか判断するというものらしいです。

やまもと歯科医院でも開業以来、口腔がんの方が、何人か来院されました。これから先も来院することが予想されますので、かなり興味を持ってこの新聞記事を読んでいました。

この大阪大学歯学部が開発中の口腔がんをわりだすAIは歯科医院への導入をめざしているそうですが、歯科医院だけではなく耳鼻科においてもかなり有効なツールとなるものだとおもわれます。以前、舌に潰瘍ができて会社を休んで大病院の耳鼻科で生検をした方がおられ、結果は、がんではなく何の異常もなかったけれど潰瘍が痛くて困っておられる方がこられたこともあり、見ると歯の被せ物の一部が破損して舌が動いたときに時々ささっていただけのこともありましたので、患者さんファーストの観点から考えると診療科をとわずに、こんな便利なAIがあれば、患者さんにとっていいことだとおもいます。

歯科に来られる患者さんの多くの、粘膜疾患の方は、単なる口内炎で、実際に口腔がんの方は、パーセント的には、ほぼ0%で、その中から、口腔がんをわりだすには、③の場合かなりの、注意力が必要になります。③の場合、患者さんが精密検査の必要性を納得していただけない場合もおおいので、写真を撮るだけなら患者さんにも、納得していただきやすいので、この人工知能が完成すれば、歯科医師側のストレスがかなりの軽減され、また、患者さんにとってはかなり利益のあるシステムとなります。

最終的には、患者さん自身が、撮影し、送信して利用するシステムを検討中とのことです。

特に最近、大阪大学歯学部が、いい研究をして、素晴らしい結果をだしています。古くは、世界で初めて、嚥下内視鏡を開発したり、最近では、私の大学時代の親しい友人が、大阪大学歯学部で日本、世界の歯科界をおどろかせる画期的な材料、歯周組織再生剤のリグロスという製品の開発に深く関わって成果をだしたときいてます。その貢献が認められたためか?現在、准教授をしているということです。

味覚障害治療の新しい薬ノベルジン 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年02月12日

先週、高岡市歯科医師会主催の歯科セミナーが開催されました。

テーマは、口腔粘膜疾患でした。

その中の話題の一つに味覚障害の治療がありました。

味覚障害は、原因がたくさんあります。そのなかに亜鉛欠乏性味覚障害と薬剤性味覚障害があります。薬剤性味覚障害は、服用している薬の副作用により起こる味覚障害です。薬剤の亜鉛キレート作用により亜鉛 の吸収抑制がおき、結局、亜鉛欠乏性味覚障害のような状態となります。

ほとんどの日本の歯科大学、歯学部では、舌、味覚の研究を行なっている研究者が数人、それぞれの大学でいると思います。その多くが生理学講座や口腔外科学講座に在籍しています。その関係もあり歯科大学病院には、味覚障害外来があるところもあり、そういうところでは、積極的に、味覚障害の治療を行なっています。

私が大学生当時は中々治療がむずかしかったようですが(当時歯科大学病院に、味覚障害の患者さんが来院されていましたがなかなか、治らなかったです、そういう方はだいたい大学病院の耳鼻科にも行っていましたが結局は同じ結果となっていました)、最近では少し進歩しているようです。原因が大体特定でき、それには、精神科領域のものもあったり、口腔カンジダ症が原因のものもあったり、臭覚障害があったり、相撲界で話題になっている春日野部屋で兄弟子からの暴力により、鼓策神経か舌神経(歯科的には、舌神経の位置は個人差が大きく下顎の親知らずの歯に著しく接近しているかたもおられ、親知らずの歯の抜歯のときに損傷する可能性があるかたもおられます)が損傷して味覚障害になる力士がいたり、と色々な原因があることがわかり単純に何か一つの方法、薬で治るものでもないということがわかったことが、ここ30年間の大きな成果です。

そのなかの亜鉛欠乏性味覚障害と、薬剤性味覚障害に有効な、薬が最近、認可されました。それが、ノベルジンです。元々は、ウィルソン病の治療薬として認可されたものでしたが、この薬は亜鉛製剤であり、最近、低亜鉛血症治療剤としてもつかえるようになりました。これにより多くの方がすくわれるようになると期待されています。

薬剤性味覚障害の場合は、味覚障害の発生は通常、薬剤使用開始から2~6週間でおきます。厚労省から委託をうけた日本口腔科学会で東京医科歯科大歯学部の天笠前教授をリーダーとするグループの研究によると発症は男性:女性は2:3で60歳代以降に多いということです。

治療は、原因薬剤の服用をやめることができればやめて、そのうえでこのノベルジンを服用することになります。そしてその次に必要があればすることは、口腔乾燥の治療と口腔ケアです。また、最近では漢方が有効な場合も報告されています。

治療開始してなおるのは、直ぐに治ることもありますが、数ヶ月かかることもあります。一応の目処は6ヶ月です。薬剤性味覚障害と発症後すぐに診断がつけば治るまでの期間が短くなりますが、診断に時間がかかれば、治るのにも時間がかかります。

どんな薬剤が味覚障害の原因になるかは、ある程度わかっています。精神神経疾患、高血圧、循環器、肝臓、歯科でよく出す口内炎の治療の塗る薬、抗生物質など、色々なくすりが原因となり得ます。講演会では、抗がん剤である5-FU(ファイブエフユー)も味覚障害の重要な原因の薬として話題となりました。我々が30年以上前の歯科大学の学生の時、口腔外科や耳鼻科の授業で習ったものにFAR療法というのがありました。5-FUのF、とビタミンAのA、とRadiation(放射線治療)のRでFAR療法と呼んでいましたが30年以上経った今でもあるようです。

また、複数の薬剤を使用していると(ポリファーマシー)、薬剤性味覚障害の発症の可能性が上がります。

ラミネートベニア・芸能人が歯をきれいにする方法、変色歯、すきっ歯、歯並びに 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年02月11日

映画やテレビを見ているとハリウッドスターは、歯ならびがよく、歯が白くて綺麗な方ばかりですが、多くのハリウッドスターがこのラミネートベニア法という方法で、歯を白く綺麗にしています。このラミネートベニアというのは、歯のおもての表面を薄く削って、そこにセラミックでできたの薄いベニア状(板状)のものを張り付ける方法です。

元々は、ハリウッドスターのために1920年代に生まれた方法だそうです。

この方法が、本格的に一般的に世界に、そして日本に普及し始めたのは30年ぐらい前です。どうして、その30年ぐらい前に普及し始めたかというと、それはマテリアル的な問題、材料・材質的な問題が解決されたからです。このマテリアル的な問題を解決したのが日本が世界に誇る歯科技術であある接着の技術です。

このラミネートベニアは、歯の表面にくっ付けるだけなので強力な接着力がなければ、すぐにはずれてしまいます。食べたり喋ったりする中の過酷な条件下でもはずれないということが求められていました。そしてそれが完成したのが、30年ぐらい前です。

その30年ぐらい前から,現在では、さらにマテリアル的な改良があり、ラミネートベニアがはずれるということは、ほとんどゼロというところまできました。私の歯科医院に来院されるかたのなかでは、どの人工の歯、つめもの、かぶせ物のなかでもこのラミネートベニアが一番はずれにくい、接着力が強いです。

私が歯科大学の4年生だったころ(35年前ぐらい)、授業で助教授の先生が、アメリカでラミネートベニアという方法があることを授業で紹介されました。

当時、日本の歯科界では、このラミネートベニアのことを知っている歯科医師はほとんどいない中、この助教授の歯科医師先生が、実際の患者さんに実験的にこのラミネートベニア法を試してみられたということでした。この患者さんたちは、歯の変色をした人(幼少期にテトラサイクリンという、ごくありふれた抗生物質をとったために変色したひとです)などです。そしてこの患者さんたちは、九州歯科大学の学生だということです。(誰かは、授業では公表されませんでした。)

写真で見る限りでは(口元だけの写真ですが)、歯の変色がなくなり、別人のようにきれいになっていました。あまりの変化の大きさに感動しました。

この日からもう35年近くが経ちます。日本では、特に都会では、かなりラミネートベニアとい方法が普及していますが、富山県では、あまり普及していないと聞いています。うわさによると歯を薄く削ったあとラミネートベニアをセットするまで、仮の歯をどうするかわからないという歯科医師が多いからだということです。

仮の歯は、特殊なテクニックを使うと短時間に簡単にできます。

このラミネートベニアは、歯の変色の方だけではなく、歯ならびが軽度、中程度にわるいかた、歯と歯の間にすき間がある(すきっ歯)の方が、治療の対象となります。

口唇口蓋裂治療チーム 海外でのボランティア25年 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年02月10日

日本口唇口蓋裂協会が取り仕切っている発展途上国での治療チームがベトナムでの活動を始めてから25年経ったということです。ベトナムだけではなく、モンゴル、インドネシア、チェネジアなどでも活動をしていた、または、現在も行っているそうです。

この口唇口蓋裂の治療というのは、歯科大学では、必ず勉強しなければならない分野で、私が学生時代には、口腔外科の試験では、ヤマでここの分野が必ず出題されますし、歯科医師国家試験でも、私が歯科学生当時はほぼ毎年出題されていた分野です。

裂けた、欠損した唇をいかにつなぎあわせるかいくつかの方法があって例えば、Z状に縫合したりとか、その他色々な方法を、歯科学生たちは、暗記して試験に備えなければならない科目です。

また、口蓋(口の中の天井部分)部分も一部欠損、割れ目がはいり鼻と口が交通している場合、そこも繋ぎ合わせてふさぐ手術が必要ですのでこれも重要な治療となります。

その後、歯科矯正治療で繋がれた口蓋、歯ぐきに、歯をならべることになります。

私が学生の時は、その頃の口腔外科の教授が、口唇口蓋裂の治療、手術をかなり積極的に行なっておられました。我々歯科学生にも、講義で熱心に、手術手技手法を説明されていました。

手術室でも、口唇口蓋裂の手術経験が教授ほど豊富でない執刀医を、見守りながら時々、会話をされていました。

手術室内での会話は、手術の技術ばかりではなく、時々、人間模様もあらわれ、学生にとっては、手術の勉強以上に面白かったです。

手術室での会話の中では、先代の教授の話も出ていて先代の教授は、口唇口蓋裂の治療、手術は、あまり強い関心がなかったようで、教授に就任してから本格的に行い始めたとかの話題もありましたので、それぞれの分野の得意分野があることを知りました。(学生は手術見学の時は、片隅でつっ立っていて、手術を行なっている歯科医師、看護師グループからするとよそ者ですが、空気的な存在となります。)

私が歯科学生の時に見たことから判断すると、大学病院の手術室内での、状況は、アドバイスもいつでももらえ、設備も整っており、清潔で、明るく、安全性が高いところでの手術が可能です。

ベトナムでは、医療があまり充実していなく、この歯科医療ボランティアが始まった頃は、電気も時々止まっての悪条件の中でおこなわれていたそうです。そして、その悪条件下でも、安全な手術を行えるノウハウも獲得したそうです。

ベトナムでは、特に田舎のほうでは、歯科医師もあまりおらず、口唇口蓋裂で産まれたら、その治療のための手術を行わずにそのまま放置されたり不幸な結果になる場合もあります。要請を受けて、日本の歯科大学、歯学部の歯科医師、口腔外科医、また小児科医、形成外科医が参加して、発展途上国で手術を無料で行なうボランティアを行なっています。日本のようにしっかりした手術室でおこなうのではなく、日本からの医療スタッフらが、特設の手術室を作って行われるそうで、大変な条件下での手術となります。慣れるまでかなり大変だということです。

日本口唇口蓋裂協会は、愛知学院大学の歯学部にその協会の本部があるそうです。

卒後研修セミナー 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年02月07日

九州歯科大学卒後研修セミナーに参加しました。

土曜日の診療後、小松空港から飛行機で福岡県に行き九州歯科大学内での講演会でした。久しぶりに母校である大学に行くと、いろんなことが変わっていて、卒後30年の時代のながれを感じました。私が大学生だった頃から存在する建物は、解剖棟だけとなってしまいました。(この解剖棟も私が解剖実習を終えていた大学5年生の時に建設されている為、この建物の中にはいったことがありません。)

講師の先生は2人おられて、内容は有病高齢者歯科治療ともう一つのテーマは抜歯でした。

抜歯についての講演は、とてもユニークで素晴らしかったです。

抜歯について書かれた教科書的な本はいくつかありますが、その内容は日本では、ここ50年間変わっていません。抜歯は昔から世界各地でされており、今さら何か新しいこと、抜歯方法がないというのが日本の歯科医師の一般的な考えです。その抜歯の教科書について、講師の歯科医師が、実際にその教科書通りにして歯が抜けるのかという疑問を投げかました。特に、口の開きにくい患者さんの親知らずの抜歯の時、教科書どおりに2つに削って分けてというのは可能なのか、確かに机上では、何でも言えますが、実際には教科書どおりにすることは無理で、それぞれの歯科医師が、工夫をこらして行っているのが現状で、それではいけないということで体系だてて合理的な抜き方を解説されました。

講師の先生は、この基本の方法はこの歯科医師である講師の先生のオリジナルではなく、外国の英語で書かれた抜歯に関する教科書にでているものだそうです。なぜか日本の抜歯に関する教科書には書かれてない方法です。

どうしてこんな事がおきているのか不思議です。抜歯にかんしては、歯科領域では、科目的には、口腔外科が専門です。歯科の大学病院の口腔外科では、抜歯は、だいたいは若手歯科医師が行うことがおおく、若手歯科医師が抜けないとか、難しい抜歯である場合、昔は助教授、今は准教授が出てきて抜歯するというシステムになっていて教授クラスになると、日々の診療の抜歯をするということは、ほとんどの大学ではないのではないかと思います。では教授はなにをしているかというと治療面では、その教授が専門としていることを、具体的には、多くの場合口腔がん、良性腫瘍の治療、口唇口蓋裂などの治療をしていることがおおいのではないかと思います。

以上のことから、抜歯は、口腔外科では、比較的簡単なものと考えられ研究の対象となることが少ないことが原因なのでしょうか?その理由は何にしろ、抜歯に関して、新たな発見ができて、わざわざこの講演を受ける為、九州まで行った甲斐がありました。

大学入試シーズン、人生の分かれ道 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年02月01日

そろそろ大学入試シーズンも本格化してきました。

国公立大学の大学入試の申し込み受付が終わり私立大学でもそろそろ終わるころだということです。

歯学部、歯科大学は、相変わらず人気がない学部ということで、低倍率が続いています。ワーキングプアの歯科医師が多数いることが、メディアで報道されていることが原因だということです。

数年前には、定員を割っている大学もあったそうで、現在では、また少し持ち直しているようですが。

我々50歳代半ばの、おじさん歯科医師より、もう少しうえの世代では、歯学部人気の絶頂だった時代もありました。歯医者は、羽振りがいいといわれていた時代です。

私が九州歯科大学を受験した時、もう30年以上前の倍率は5倍ぐらいでした。

井上陽水さんが、九州歯科大学を受験した40年以上前は、10倍を越していたと、井上陽水さんと同じ年に受験して入学した先輩が言っていました。この頃が歯学部、歯科大学人気の絶頂の頃だったようです。井上陽水さんが、家業の歯科医院を継ぐため、九州歯科大学合格を目指して勉強をして、何度か受験したそうですが、浪人生活の中、道がそれて、そのうち受験勉強ではなく、音楽の道にはいり、自分で歌をつくり、歌い始めたそうです。

井上陽水さんが、九州歯科大学に合格していたら、福岡の単に歌が上手な歯医者で終わっていたと思います。井上陽水さんは、福岡県田川の出身らしく、福岡県は、人口400万人ぐらいで、歯学部、歯科大学が3校あるところですので、日本で人口比で歯医者の割合がトップクラスのところで、ワーキングプアの歯医者も、多い地域だと思われます。

しかし、井上陽水は、歯医者にならず、歌手になりました。超大物の歌手です。

超大物歌手と貧乏歯医者の違いは、大きいです。

井上陽水は、歯科大学に入らず、正解だったひとです。

私は、大学受験で国公立は、歯学部で理系でしたが、私立の受験校は、理系科目数学と得意な社会で受けれる文系大学の慶応の経済学部と商学部でした。

九州歯科大学に合格していなければ、慶應にいって、銀行員になっていたと思います。そして、いまごろは、銀行をリストラか何かで、銀行を辞め公園で弁当を食べてボーッとしている生活を送っていたと思います。銀行で、上司に気に入られるように振る舞うことは、性格上、できそうにありませんし、その他いろんな要素を考えても、かたい組織のなかでは、つとまりそうにないです。

ということで、歯医者しかできない私は、これしかできないので、この仕事を、むちゃくちゃ一生懸命していきたいです。

認知症 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月29日

認知症患者さんの歯科治療

歯科医師として、最も難しい治療の一つに、認知症患者さんの歯科治療があります。

今日は、東京で開催された認知症患者さんへの歯科治療と言うテーマの歯科セミナーに参加しました。

超高齢社会に突入している日本では、認知症の患者さんも多くおられ、以前、厚労省が、予想していたより多くの方が認知症という診断を受けています。これからも、認知症の患者さんは、増えることが予想されています。

認知症の患者さんも歯科的な問題を持っておられる方もおおくおられますし、また、認知症は、記憶の問題などの中核症状といわれる問題があります。また、それにともなう徘徊、妄想、抑うつなどの周辺症状があります。周辺症状は、環境との関わりで問題になるものですが、患者さんによっても、周りの環境によっても程度の差がかなりあるものです。

介護をとおこなうかたにとっては、かなりの負担となります。

この認知症に伴う行動障害と精神状態は最近では、BPSD(behavioal and psychological symptoms of dementia)といわれています。

歯科治療においても、BPSDが問題となります。

また、認知症の多くの方が、最終的に食べれなくなる、摂食嚥下の問題がおき、栄養の問題で、亡くなられます。

歯科医療的には、従来の歯科的な問題と、摂食嚥下の問題で関わりが生じてきます。

以上の事から、最近では、歯科医師国家試験でも、認知症に関する出題もあり、歯科医療に、認知症という考えが、大きく関与するようになってるいますし、これからも、ますます、その度合いが強くなると考えられています。

実際の治療にあたって一番難しい点は、安定的に口を開けてもらうことです、時には、無理だということもあります。

場合によっては、大きな歯科治療をせずに、進行を抑える為の口腔ケアだけおこなう場合もあります。

また、急性症状が強い、などある程度の歯科治療が、どうしても必要な場合がしょうじることもあります。

その場合どうするかという問題がおきることもあります。静脈内鎮静をおこなうか、全身麻酔という選択肢も考慮にいれる必要が生じます。

静脈内鎮静の時の、ミダゾラム、ドルミカムなどを使用すれば、一時的に認知症が、悪化、時にはずっと悪化する場合もありますので、慎重な歯科治療のプランが必要になります。

その他、いろいろな問題が発生する為、歯科医師にとっては、認知症患者さんの歯科治療はかなり難しいという内容の講演でした。

口腔解剖 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月25日

カダバートレーニングと解剖実習

以前(30年以上前)は九州歯科大学などの、歯科大学、歯学部では、解剖実習は、大学入学後の2年間の一般教養科目の履修後、3年目の専門科目が始まるる年に勉強する科目でした。(最近では、一般教養課程と専門課程に分けずに6年一貫教育の導入により2年目ぐらいから解剖学の授業が始まるそうです。)

解剖学は、人体における地理みたいなもので、カラダのどこが、どんな構造になっており、周りの構造をどんな関係になっているかの学問です。心臓がどんな形で、どこに動脈、静脈があるか?下顎骨の内側に穴が開いていて、そこから動脈と神経の束がはいりこんでいますが、そこの位置は、だいたい、どの辺なのか、まわりの接近している血管や神経はどこにあるか?顕微鏡でみたときのその構造はどうか?

などを勉強する科目です。

この解剖学、是非、歯科医師免許を取ってからもう一度、授業、実習を受けさせて欲しいと思う歯科医師は、かなりの数いるのではないかと思います。歯科大学で専門科目を習い始めた状態で、疑問に思うことと、実際に歯科医師として働いきはじめてから疑問に思うことは全然違います。

また、歯科大学生時代の解剖学の実習では、人体全ての部分の解剖をしますので、心臓、肝臓、脳、足、生殖器などの解剖をおこないますので、専門である歯科にかんする部分の解剖は、そのほんの一部でしかなく、もっとその部分に時間を取って欲しかったといのがあります。

解剖学の授業の時、先生の一部には、「あなた方は歯科の専門家になるのだから、あごや歯科の部分は、ちゃんと自分でよく勉強しておいて下さい」と言われ消化器系の喉から下の部分の講義をされる先生もおられました。この先生、医学部出身の先生かと思ったら、九州歯科大学出身の同窓の他大学の解剖学の教授先生であらせられました。

人体解剖実習の際、私の特に重点的に解剖をする部分は、胸部になり、心臓、肺などとなりました。学生時代には、胸部の解剖学的構造についての知識には、むちゃくちゃつよくなりましたが、歯医者としては、胸部の細部に関しては、あまり役に立たない知識ではあります。

現在もし選べるのなら脳の部分を選ぶとおもいますが。

そこで、歯科医師となった現在、歯科医師の技術レベルを飛躍的に向上させる方法は、カダバートレーニングです。このカダバートレーニング(カダバー実習)とは、つまり、ご遺体で、自分の専門分野の解剖と、向上させたい技術の手術を実際に行い、その時に器具などが、どこに入り込み、その時にまわりの組織、血管、神経、にどれだけ接近するか、許される誤差は、どれだけか、1ミリなのか10ミリなのか、それとも0.5ミリなのか、実際にその接近している重要部分を露出して、測ることもできます。

インプラントの埋入する際にとくにこのカダバートレーニングは、有効です。

現状では、日本の歯科大学では、ほとんどカダバートレーニングを行なっていませんので、おおくの歯科医師は海外のカダバートレーニングコースに参加しています。

日本でも、これから、厚労省が、サージカルトレーニング(多分カダバートレーニングを意味していると思っています)の応援をするといことなので、期待をしています。

口腔咽頭吸引 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月21日

口腔内に問題をもっておられる要介護高齢者に対する口腔ケアの重要性が言われてます。
そして、その口腔ケアを、誤嚥性肺炎の予防という観点から、歯科衛生士が専門的に行うことにより、著しい成果を上げています。
この、歯科衛生士による口腔ケアで一番大切な事はというと、口の中のよごれと、その細菌を含んだ汚れを確実に回収することです。歯ブラシでは、基本的には、よごれをこすりおとしているだけで、場合によっては、こすり落としたよごれが散らばってしまいます。
普通に健康な人であれば、普通に歯みがき歯ブラシでよごれをおとし、その汚れは、舌の上、歯の表面に浮遊します。
その後、普通に水で口をゆすいで、口の中で、その浮遊した汚れと、水と混ざり合い、それをはきだして、おわりとなりますが、口腔機能、嚥下機能が重度におとろえた方は、なかなかそれができません。
歯ブラシや歯間ブラシ、舌ブラシなどで歯、舌の表面から落としたよごれが、浮遊して、それが喉、咽頭に落ちていくことも、場合によってはあります。
そしてその咽頭に落ちたよごれがもとで、口腔ケアで肺炎を予防する目的が、逆に、肺炎を起こしやすくしてしまう結果になることもあり得ます。
それを、防ぐ、対処する目的で行うのが、口腔咽頭吸引です。
最近の歯科衛生士学校の教育でも、口腔咽頭吸引がおしえられているということです。口腔咽頭吸引は、鼻にクダ(カテーテル)を通して吸引する方法とはちがい、口から咽頭にチューブを入れて吸引する方法であります。
つまり、歯科衛生士が行なうのは、口からの口腔咽頭吸引です。

咽頭吸引を考えなく口腔ケアを行おうという方法もあります。
水を使わない口腔ケアという方法です。これには、特殊なものが必要になりますし、技術的には、特殊で、この技術の習得が必要になります。しかし、これでもやはり、最終的には、吸引することが必要になる場合があります。

歯ブラシや歯間ブラシ、モアブラシなどを使いながら、適切なタイミングで口腔咽頭吸引をおこなえば、口腔ケアは、安心しておこなうことができます。
この口腔咽頭吸引は、歯科衛生士が開発した方法ということで、歯科業界から、看護師、などに広がっている方法です。
この、コツを身につければ、重度の口腔機能障害、嚥下障害の方に、鼻からカテーテルを入れることなく咽頭に溜まった汚れ、その他の物質を吸いとることが簡単にでるため、医療業界全体にとって、大変有益な方法となっています。鼻からカテーテルを入れる方法では、入れる人によっては、痛みを伴いますのが、この口腔咽頭吸引は、普通におこなえば、痛みもなんにもなくできる素晴らしい方法です。

オーラルフレイル 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月20日

口の衰え オーラル フレイル

フレイルという言葉は、そろそろ日本語として定着したでしょうか?

私、個人としてはもう少し時間がかかるかなぁと思っています。

フレイルは、健康な状態と要介護の状態の中間地点にある状態で、高齢になることで、筋力や、精神面が衰えている状態です。

フレイルfrailをそのまま日本語にすると虚弱ということになります。

英語では、荷物を運ぶ時に、その荷物がこわれやすければ、荷物を包んだダンボールの表面には、fragile(フラジャイル)と書かれています。ガラスとか、ビンとかはfragileのことがおおいです。

最近では、歯科に直接関係したオーラルフレイルという言葉も生まれました。直訳すれば、口腔虚弱といことになるでしょうか?

フレイルという日本語を生み出した東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授(現役の医師としても活動されています。)を中心としたグループが、今度はオーラルフレイルという言葉を広めようと頑張っておられます。

オーラルフレイルは、口の機能が衰えている状態です。オーラルフレイルとは、具体的には、歯の本数が20本未満、噛むチカラがよわい、舌で押すチカラが弱い、むせやすい、舌が上手く動かせない、固い食物が食べにくいの6項目のうち3項目以上あると口の機能が衰えている(オーラルフレイル)ということになります。

2000人を4年間追跡調査した結果によると、口の機能が衰えている人(オーラルフレイル)の死亡率は、衰えてない人と比べると2.09倍高くなるという結果でした。

また、要介護状態となるリスクは2.35倍高くなるという結果でした。

以上の驚くべき結果を受けて飯島教授グループはオーラルフレイルという考え方を広めようと努力をしています。

オーラルフレイルは、適切な介入でまた、オーラルフレイルから、そうでない状態にもどせる可能性があるといのが特徴ですので、オーラルフレイルに陥ったかたには、その事にすぐ気づくいてもらって、適切な行動をとって欲しいということがあります。

私が受けた飯島教授の講演の中で、面白いことを言っておられました。

飯島先生が、ご自身の人差し指で鼻の下の部分、親指で顎のしたの部分に当て、「この部分(鼻の下から顎の下までの間)は、その人のインテリジェンスをあらわしますね。」っと言っておられました。これはメインとしては、口とその中、歯をしめしています。実は、この事は、多くの歯科医師が思っていますが、実際に口にだすことはほとんどない言葉です。飯島教授は内科医師であり、歯科医師ではありません。なので、講演の中で、内科医も歯科医とおなじことを思う方がおられるのだと発見してすこし驚きました。また、逆に

歯科医師でないから、公の場で言えることなんだとも思いました。

歯科医師にとっては、口の中が、適切に、手入れされているかどうかによって、飯島先生が、言っておられたのと同じ考えをもっているひとが多くいますが、歯科医師以外には、あまりない感覚だと思っていました。

頸部(けいぶ)聴診 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月15日

東京の昭和大学歯学部で、頸部聴診(首に聴診器をあて、呼吸音、嚥下音を聞くこと)のセミナーに参加してきました。

頸部聴診は、液体や、固形物を食べる時に、その食べること、摂食嚥下が正常に行われているか、また、異常がないか知るためにおこなうものです。歯学部で本格的にこの研究、治療がおこなわれるようになったのは、1990年代です。現在は、日本国内29歯学部、歯科大学すべてで、この摂食嚥下を取り扱う診療科があるようです。その診療科の名前は、それぞれの歯科大学により、色々な名前でよばれていますので、少しわかりにくい面もあります。

昭和大学歯学部では、口腔リハビリテーション科というそうです。

九州歯科大学では、口腔環境科というそうです。

今回のセミナーの講師の先生は、歯学部の教授先生で、この分野の研究を1990年ぐらいから行っているそうです。

この分野は比較的新しい分野で私が歯科大学の学生だった1980年代には、聞いたことがなかったです。

もともとは、アメリカから入ってきた分野で、日本人でも、アメリカ以上に高齢者の割合が多いため

進歩してきましたが、やはり、元祖のアメリカは、この分野の研究がかなりすすんでいるようです。

頸部聴診は、実際に喉の中を目で見ているわけではないので、音を頼りに目で見ることができない喉の中の状態を知ろうとするものですが、摂食嚥下異常を持っておられる方の嚥下音、呼吸音は、千差万別で同じではないということです。従って音の種類により、どこに異常があるか、歯なのか、軟口蓋、舌なのか、喉頭蓋か、食道、声門か、それを特定することは不可能で、異常があるかどうか判断するには、役にたつが、そのどの部分に問題があるか断定することは無理だという結論だということです。

歯科大学や、病院歯科でおこなわれる、摂食嚥下の評価を目で見てするレントゲン検査VFは、精密な検査で問題がある場所が、ある程度わかる方法(このセミナーで講師の先生が強調されたことは、VFを使っても、確定診断とはならないということです。)です。

VFによって摂食嚥下に異常があるとわかる可能性を100%とすると、この頸部聴診にょる方法では85%ぐらいということで、異常があるかどうか知る方法としては、簡単、短時間、安全で、患者さんにもほとんど負担がない方法なので、有効な方法です。

大学で長年頸部聴診なども研究されてきた先生の結論を生かして、これからも、歯科医師として、摂食嚥下障害の患者さんに当たろうとおもいます。

神経のない歯の症例の一部で、金属を使わない保険の治療 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月13日

以前からも歯の神経がない場合、金属を使わない治療が、保険でも一部できましたが、症例がかなり限定されていて、残された健康歯質(むし歯で感染した歯の部分をすべて取り除いたあとの感染していない自分の元々の歯)の量が大きい場合とか、噛み合わせがとても弱い場合などに限られて、あまり多くの方にできませんでしたが、最近では、かなり幅広い症例でできるようになっています。

数年前から、小臼歯において、保険がきく白い歯のかぶせ物として、CAD-CAM技術で、白い材質のかたまり(ブロック)を削って、歯の形にして、それをむし歯を削った後,場合によっては、土台を作ってそのうえにこのCAD-CAM技術を使ったかぶせ物(歯科関係者はCAD-CAM冠と呼んでいます。)をかぶせる治療法が、導入されました。

これは、我々、歯科関係者にとっては、画期的なことでした。これにより、金属をつかわず、白い材質で、保険で治療ができる確率が、グンと上がりました。

この白い材質のかたまり、ブロックは、セラミックではなく、基本的には、コンポジットレジンブロックですが、治療結果として多くの場合、良好な、結果をえています。コンポジットレジンブロックのため、噛み合わせが強い方や、噛み合わせの状態、残っている歯の配列状態によっては、できない場合もありますが、かなり、幅広く使うことができ、いい材料です。

その、小臼歯にだけ認められていたCAD-CAM冠が、2ヶ月前の、去年の12月から、大臼歯の一部に、さらに改良したコンポジットレジンブロックで、できるようになりました。

大臼歯の一部というのは、下顎の第一大臼歯つまり、6歳臼歯です。(以前から金属アレルギーの場合にかぎり、条件をみたせば、CAD・CAM冠は使用が可能でしたが)

この場合もすべての方にできるというわけではなく、噛み合わせ、残っている歯の配列、状態も、しっかりしている場合などで、条件は、小臼歯のCAD-CAM冠より厳しくなりますが可能となりました。

また、かぶせ物だけではなくて神経を取った、またはずっと前にとって神経がない歯には、金属で土台を作ることがありました、または、金属の芯とコンポジットレジンと言われる樹脂のような材質で、土台を作り、形を整え、補強することがほとんどでしたが、数年前から、ファイバーが保険でもつかえるように なりました。このファイバーを芯にしてコンポジットレジンでまわり固めて土台としてつかうことができるようになりました。これも、もちろん、強度面などの関係で、すべての症例でできるわけではありませんが、かなり幅広い症例でできますので、前に述べたCAD-CAM冠と一緒に使えば、金属をまったく使わない保険での治療も、可能となりました。

白い歯 セラミック治療 のセレック治療とは 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月11日

歯科領域においても最近の技術の進歩は目覚ましく、セラミック治療の中のセレック治療は、虫歯の再発予防という観点から(セラミックは一般的に歯との接着強度が強いということと、セラミック一般ではなくセレックのセラミックは、噛み合う時の反対の顎の歯とこすりあいますが、、そのときの耐摩耗性が、人間のエナメル質と同じなどのため)かなり大きな成果をあげています。

 

このセレックという機械を使った歯科治療は、小型カメラでビデオで型をとり、製作はCAD-CAMの技術を使ったセラミックによる歯科治療です。

このCAD-CAMの技術は、歯科領域の治療に関しては古くからありましたが、20年以上前ぐらいは、精度が今ひとつで、実際に患者さんの治療につかうのには、なかなか歯科医師としては勇気がいることでした。

 

しかし、歯科機械メーカーも多額の資金を研究開発にかけて、10年前ぐらいからは、精度も人間が作るのと同じぐらい、下手な歯科技工士と較べれば比較的にならないぐらい上手に作れるようになりました。

しかも、型を取ってから1時間後には、接着して治療がおわるレベルまできました。

 

CAD-CAMの技術というのは、パソコン状で設計した後、特殊なセラミックの棒状のかたまりを削っていって設計通りの形にする方法です。

セラミックの棒状のかたまりは、工業的に作ることができます。工業状に作られた棒状のセラミックは、均一なセラミックで、むらがなくできています。歯科技工士が手で盛り上げて作って行くセラミックと比べると、ムラがなく均一ということは、強度面で優れていて、ひょうめんが滑らかなため、表面に細菌も付着、停滞しにくくなります。

 

問題は、CAD-CAM技術を使ったセラミックを削る機械はたくさんありますが、この最初に開発して大きな研究開発費を投下してきた会社の機械は高額で、周辺設備を揃えると1500万円ぐらいするということです。

歯科診療所は、一般の新聞でも書かれていた通り(医科、歯科別に収入など)収益が厳しい業界となっていますので多額の出費ということになります。
また、このCAD-CAMによる技術を有効にいかすには、如何に、どのセメントをつかうかとうのが、ポイントとなります。

このセメントの種類の選択を誤ると、このCAD-CAM技術を利用したセレック治療を台無しにしてしまいます。そしてセメントの種類以上に重要なのは、如何にしてそのセメントを使うかです。私もこのセメントの使い方、特殊なセメントテクニックを習得するのに、セラミック治療では日本を代表する歯科医師を、東京から、ここ高岡のやまもと歯科医院にまで、お越しいただいて、1日間をまるまる使ってスタッフ全員と勉強会を行い、その中で、当やまもと歯科医院の歯科衛生士を患者さんとして、実際にセレック治療を行いました。

 

セレック治療をされている歯科医院は、徐々に増えてきているようですが、いろいろな問題があり(神経に接触、近接していなかった虫歯の治療でも、しみることがつづくなど)あまりセレック治療の良さを利用できていない歯科医院もあるようです。

セレックとそのときの接着セメント、さらにそのセメントの仕方、この3つのうちで、どれひとつかけても、満足いくものとはなりません。

摂食嚥下セミナー 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月08日

昨日、富山市で開催された摂食嚥下セミナーに参加してきました。

超高齢社会に入っている日本では、色んな原因でうまく食べることができない方がおられます。

食べようとすると、食べ物が口から食道、胃に行かずに喉頭に行き、声門を超えて気管に入り、空気が肺に行くのを、途中でその食べ物がふさいでしまい、窒息していまうということもおきます。

また、口の中の細菌などが食道、胃に行かずに気管に入って行く誤嚥により誤嚥性肺炎を起こしたりします。

この摂食嚥下障害の治療に際して、口から食べる以上、唇、歯、舌、頰粘膜、硬口蓋、軟口蓋など、我々歯科医師が、毎日の治療に接する部位による障害で摂食嚥下障害を発生する場合も多く、日本の法律上歯科医師にしか治療が許されないし、歯科医師以外には、そのノウハウを持ち合わせていない治療法もあります。

従って、摂食嚥下障害の治療には、歯科医師がかかわなければ本来治るものが、ずっと治らない場合も生じてきます。

また、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、管理栄養士も治療にあたり、重要な役割があり、他職種の医療職のひとが、それぞれの観点から意見を出し合って治療に当たるのが、1番患者さんの利益となります。

昨日の講演では、医師、言語聴覚士、管理栄養士の方が講演をおこない、熱心に患者さんの利益のために全力を尽くされているのを実感しました。そして、われわれ歯科医師、歯科衛生士ももっと摂食嚥下の治療に専門職として関わり、患者さんのために、今まで以上に努力する必要性を感じました。

 

その中で、歯科医師にしかできない治療の一つに、舌接触補助床(PAP)というのがあります。舌の動きが悪い、舌の形が変わった(舌がんなど)で舌が口の中の天井ともいうべき口蓋、硬口蓋に接触せずに、摂食嚥下障害や、発音に問題ができる場合、この舌接触補助床が有効となります。

この舌接触補助床は、子どもの歯並びを改善する時に使う取り外し可能な、床矯正装置といわれるものに似ています。

上顎の残っている歯にワイヤーをかけてそこに入れ歯の材料であるピンク色のレジンというものを口腔の天井硬口蓋に張り付け、その天井の高さを低くして、舌が、口腔の天井に接触できるようにする方法です。

これにより食塊を作って、それを奥に送り込みやすくなります。

現在のところに、富山県では歯科が関わることは、比較的少ないですので、患者さんの利益が最大となるように活動していこうとおもいます。

 

トランプ大統領の重大病名 義歯フテキ(不適合)  富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月06日

アメリカ大統領のトランプさんが、イスラエルの首都をエルサレムだと認めた演説で、アメリカのメディアは、トランプ大統領が重大な病気を抱えているのではないかと推測しました。

トランプ大統領のスピーチで、ろれつがまわらず、合衆国という意味のユナイテッドステイツをユナイテッドシュテイツと発音したりと、発音という観点からは、ボロボロの演説でした。

 

アメリカのメディアは、 脳梗塞ではなか、いやいやパーキンソン病では、ALS筋萎縮性側索硬化症ではないか、いや構音障害、舌炎だとか色々いわれましたが、この演説から数日後のメディアの人たちが至った最終的結論は、入れ歯、又は、ブリッジ、インプラントの上部構造が合わないか外れかけてたという結論に至ったようです。

 

トランプ大統領の若い時のテレビの画像を見ると歯の状態、歯並びなどが現在とは、あきらかに違います。

最近のトランプ大統領は話をする時、上顎の歯はあまり見えず、下顎の歯が少し見える状態なので上顎が入れ歯なのか、インプラントの上部構造なのか、それともブリッジなのか、はっきりとはわかりません。

それでメディア側は今度は、トランプ大統領のスピーチ中の口もとをアップでスローで何回もテレビで再生していました。

どうも、歯、人工的な歯が、落ちてきてるんじゃないかと、落ちそうだ、動いているとおもわれる人工歯に演説の動画に矢印を入れて説明しているものもありました。

 

この結論に至るまで、内科医、歯科医師、発音の専門家、色んな職種の方がコメントしていました。初期の濃厚な疑いは脳梗塞でしたが、結論的には、義歯フテキ(不適合)ということでメディアはうけとめたようです。

 

アメリカのメディアは、大統領の健康状態にかなりの興味をもつようです。

レーガン大統領のときは、人肌色で超小型の補聴器をテレビカメラで捉えて大騒ぎしていたこともありました。また、レーガン大統領が、その政権下の国務長官のシュルツ長官を、間違って(ソ連のトップの肩書きである)書記長とよんび、その間違いに気づかずにいたときは、核のボタンを持つ人が、暗に認知症気味になっているのでは、と話題になったりもしました(大統領を辞めたあと比較的直ぐに重いアルツハイマー型認知であることが公表されました)。レーガン大統領の歯についてはあまり話題になったことは、ありませんが、人工物の歯にはみえました。私には入れ歯にみえましたが、当時は、高校生か、大学生だったためはっきりとはわかりませんでした。

ジョージWブッシュ元大統領につては、虫歯治療本数までアメリカメディアは突き止めているようです。

 

日本の安倍総理大臣は、以前上顎の前歯の歯並びが、外国に首脳会議に参加できないような状態でしたが、現在は、堂々と参加できる歯並びになっているようです。

フォーダイス班とは? 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月05日

フォーダイス班とは何か?

聞きなれない、聞いたことがない言葉だと思います。

口の中で、頬っぺたの内側の奥、上の顎、下の顎の大臼歯の外側にあたる頰の粘膜の表面に、黄色いボツボツのわずかに盛り上がったもの、普通は複数あるものです。

歯科診療をしていると、多くの方にこのボツボツつまり、フォーダイス班があります。

このフォーダイス班については、多くの方は気がついていません。時々、口の中を習慣的によく見る患者さんから、これは何ですか?悪いもの、癌じゃないですか?と言って心配されている方がおられます。

これは、異所性つまり、本来あるはずがないところにできた脂腺で、何の問題もないものです。

 
私の大学生のときの同級生が、大学6年生の、九州歯科大学病院で臨床実習していた或る日、心配そうに担当教官の歯科医師を呼び止めて相談していました。

口腔外科の診療室の前の廊下での相談で、2人立ち止まり、学生教育担当の若手歯科医師が、私の同級生の口の中を見て、「フォーダイス班やろうが、おまえ、こんなもんもわからんとか?」と言われ。つづけて、「フォーダイス班やから、心配するもんでない、ほっといて大丈夫」と言うことで解決したフォーダイス班です。

30年以上前の当時、九州歯科大学は、6年の修業年限のうち、最初の2年間は、一般教養課程で、ドイツ語、ラテン語、英語、化学、体育、経済学、歴史学などど習い、残りの4年間で歯科学の専門課程で、その専門課程の2年目の口腔外科でならうのがフォーダイス班でした。なので、専門課程の4年目の歯科大学の最終学年時の病院実習のときは、当然、知っておかなければならないのが、フォーダイス班でした。

また、病院実習の最終学年時ということは、あまり勉強していない歯科大学生も、さすがに口の中に興味を持ち、色んな発見が生まれたのだと思います。

ということで、この廊下での相談になったものと推測されます。

フォーダイス班は、多くの方にあり、注意して口の中をみるとあるかもしれません。

 
このフォーダイス班は英語ではfordyce’s spotといいます。

泌尿器科、婦人科にもフォアダイスというのがあります。。

フォーダイス班とよく似た発音なので、歯科医師は、最初は、「あれっ」 とおもいます。

それで、調べると、異所性の脂腺ということになってます。それで、今度は、フォアダイスの英語を調べると、fordyce’s spotということで、同じじゃないかということになります。

同じものを、医学教育を受けた人は、フォアダイスとならい、歯学教育を受けた人は、フォーダイス班とならい、医者や歯医者は今まで何していたんだという結果になってしまいます。

 

 

歯科大学、過去、現在 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月03日

こどもが歯学部に行きだして、もう直ぐ1年となりますが、最近の歯科大学の学生と30年以上前の歯科大学の学生の違いに驚くことがあります。
最近の歯科大学の学生は、自分自身の大学生のことを、生徒と呼んでいます。これを聞いて、初めは、生徒じゃなくて学生でしょ。っと言っても、つうじないようでした。

 

我々の世代が歯科大学生の時、多分歯科大学でなくても他の学部の学生でも、絶対に学生を生徒とはよびませんでした。

どの学生も、生徒と学生には意味的に大きな違いがありました。生徒は、中学生、高校生であり、大学生は決して生徒ではく学生でした。学生には、大学側からは、独立した自由、それに伴う義務、責任があり、大学側もその独立、自由を認め、そのかわりに、義務、責任を要求していました。

大学生のクラブ活動は、大学側ではなく、学生自治会が取り仕切っていました。大学側の介入は、基本的には許さない組織でした。

 

大学生が生徒と自分自身をよぶということは、高校生時代と感覚が変わらず、先生からの指示を待ち、課題の設定を待つ、何事も受け身ということでしょうか?義務や責任の感覚はあるのでしょうか?

我々よりも、ひとつ、上の世代のひとが、学生集会でなく、生徒集会に参加していたら、歴史が少し変わっていたと思いますが( バンバンの,いちご白書をもう一度、が生まれていなかったでしょう)。

 
最近の歯科大学を卒業して、歯科医師免許を持ったあと、一通りの仕事ができるようになるまで、10年かかるそうです。

我々の時代は、3年と言われていました。

30年前の新卒歯科医師の教育は、上司に何回か個々の種類の治療を実際に見せてもらい、その後、「これからは、この治療に関しては、自分でやってね」と言われて自分でおこない、それでも、難しい症例にぶつかると、上司に尋ね、「この前、見せたやろうが」と怒鳴られながら、歯科医師として、成長していく時代でした。この、古い教育方法では、新卒歯科医師が、常に考えなければならない、そして、常にプレッシャーのかかる状態でした。
現在は、こんな、新卒歯科医師への教育は、許されない時代となってきています。

 

一つひとつ、ステップごとに、手取り足取り根気強く教育をしなければならない時代となっています。そして、そう言う新卒歯科医師教育を、行わないと、パワハラになる時代です。
もう30年以上前になりますが、九州歯科大学では、1~2日の間に、レポート100枚かいてこい、とか、細かい器具の使い方も教えられずに(器具は、器具のメーカーごとに、使い方が違い教科書には載ってなく、誰かから聞くしか方法がない)、できなかったらその器具を患者さんの前で投げつけられたり,実習を1日でも休んだら留年(実際には、1~2日やすんでも大丈夫で、脅しであったようです)とか、今では、ありえないパワハラが横行した時代でしたが、今は、多分ないとおもいます。

 

でも、その反面、義理人情の世界、大学で、留年せずに卒業できる率、多分全国の歯科大学、歯学部の中で、トップクラスだったようです。(現在でも、大学の修業年限6年で歯科医師免許を取れる率は、トップクラスのようです。)

餅が喉につまった 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2018年01月02日

正月のこの時期、よく聞くのが、餅が喉につまっておこる窒息事故です。

これをいかに解除するか

 

我々1980年代に歯科大学、歯学部の学生が、授業でならう異物が、のどにつまった場合の対処方として習ったのがハイムリック法(患者さんの背部にまわり、手を腹部、みぞおちの下部に両手を持っていき、勢いよく手、腕を閉めて突き上げる方法)です。

私が小学生(1970代前半)のころ、テレビの情報番組(アフタヌーンショーだったかな?)で、餅が喉につまった場合の対処法として、医師がお酢を飲むといいと勧めていたのでその、歯科大学の歯科麻酔学での授業まで、お酢で解決するとしんじていました。

その頃は、一般的には、のどにつまった場合どう対処するかの方法については、ほとんどしられていませんでした。

 

日本の歯科に関する裁判の判決でも、明らかに間違った方法が支持されたり(アメリカの著名な小児科医のスポック医師が提唱した今から、また当時のレベルでもあきらかに間違った方法が裁判に採用されたりとか)と、当時の歯科医師が、どうしてと思われることが多発していました。

 

アメリカでは、80年代には一般の人(医師、歯科医師などの医療職の人でなくても)のほとんどがハイムリック法を知っていました。当時(1980代後半)のアメリカ人の友人が、商学部の大学生のときバイト先のレストランで実際にハイムリック法でたすけたことがあるといってました。

 

現在アメリカでは、まず、喉に異物がつまった場合,チョーキングサイン(苦しそうにして喉に手を当てるしぐさ)が見られたら,まず、咳をさせて、それでダメなら、今から助ける旨を言って落ち着かせてから背部こう打法(前かがみにさせて、背中の上部を思いっきり叩く)で異物が解除されるまで5回行い、それでダメならハイムリック方法を5回おこない、それでダメならまた背部こう打法を行うというようになっています。

このハイムリック法を現在では、おこなわず背部こう打法だけを推奨している国もあります。その理由は、ハイムリック法は内臓を損傷する可能性があるからです。

東京消防庁のホームページでも背部こう打法だけがでています。

日本医師会(日本歯科医師会ではなく)のホームページでは、アメリカとは逆で、まずハイムリック法をして、それで、ダメなら、その後背部こう打法をするように書いてあります。

私の母校、九州歯科大学の或る歯科医師は、まず、背部こう打法をするように言っておられたのでアメリカ型のようです。

現在アメリカでは、ハイムリック法とは言わずに腹部突き上げ法と呼んでいます。理由は、ハイムリック医師が、倫理に反して、ハイムリック法だけが正しい方法だとして推し進め、ほかの方法を、意図的に排除しようとしたことからだと聞いています。

 

飲み薬による鎮静法 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2017年12月31日

鎮静法は、薬剤やガスの作用により意識はあるけれども、ぼーっとした状態になり、うとうとして、不安感が減少して、薬剤、ガスによっては、幸福感がした状態で歯科治療をうけれる方法です。

 

歯科治療に対する恐怖心が強い、嘔吐反射(口の中に歯科治療器具などをいれるとゲボゲボとなり治療ができない)が強い、血圧が高くて不安定で、歯科治療を受けるのを考えるだけで精神的緊張でさらに、血圧が上がり不安定になるなどの方にもちいられます。

歯科治療自体が、原則的には、外科処置であることから考えれば自然なことではありますが。

 

歯科医院における鎮静法は、色々な方法があります。

歯医者が行う鎮静法には、静脈内鎮静法、筋肉内鎮静法、笑気吸入鎮静法、ハイブリッド鎮静法、経口鎮静法(飲み薬による鎮静法)などがあります。

歯医者ではなく、一般医療の分野で、、例えば、胃や大腸の内視鏡検査を受けるときにおこなう鎮静法は、歯医者が言うところの静脈内鎮静法です。歯科ではなく医科では、単に鎮静法と呼んでいるようです。そして、この歯医者が言うところの静脈内鎮静法しか医科にはないのではと思っています。

 

私が30年前に胃の内視鏡検査を受けた時はセルシンという薬による静脈内鎮静法でした。

10年前に受けた大腸内視鏡検査を受けた時は、静脈内鎮静法の説明をうけましたが、私の心のつぶやきは、「笑気吸入鎮静法で行なってちょうだい」でしたが、笑気吸入鎮静法(この鎮静法だけが、治療後自分で車を運転して家に帰ることができる)は歯医者にしかないらしいので、こころのつぶやきだけで終わりました。

 

世界的に,多くの歯科医院で行われていて、日本の歯科医院では、ほとんど普及していない鎮静法に経口鎮静法(飲み薬や、舌下投与による鎮静法)があります。

複数の薬を用いて行われます。使用するクスリのメインは、ジアゼパムとハルシオンという薬です(フルニトラゼパムでは強すぎで使用がむずかしくなります)。特徴は、注射がないとうことです。これは、患者さんにとっても魅力ですし、歯医者にとっても魅力的なことです。もう一つの特徴は、鎮静の深さの調節が難しいということです。

 

ドルミカムという薬による静脈内鎮静法、ハイブリッド鎮静法、笑気吸入鎮静法では、比較的に鎮静からさめるのがはやいですが、経口鎮静法では、それよりもさめるのに時間がかかります。治療後もしばらくの間、フラフラした状態となります。

 

それぞれの方法には、利点、欠点があります。

その中で私が最も、使う方法で、いい方法は、ドルミカムという薬剤を使ったハイブリッド鎮静法です。

経口鎮静法は、歯科医療を取り巻く環境が もう少し変化すれば、日本でも普及しますし、私も、もっと頻繁に行おうとおもいます。

どの鎮静法を使うにしても、超高齢社会に突入した日本では歯科治療を安全、確実に行うためにこれから益々鎮静法が必要になってくるものとおもわれます。

口唇口蓋裂と人権 富山/高岡市の歯科、歯医者ならやまもと歯科医院

2017年12月30日

医療に関する新聞に、ひっそりと載っていた話題で、口唇口蓋裂で生まれてきたお子さんが、普通行われる治療を親がその治療を拒否して、受けることができずに亡くなられたというのがありました。

 

口唇口蓋裂は、先天性の奇形で、上の唇がつながっておらず鼻まで裂けた形をした状態で、口蓋とは、口の中の上の部分、上顎の歯の内側の硬い天井部分です。この口蓋に裂け目ができると鼻と交通してしまいます。この状態を口蓋裂とよんでいます。

口唇口蓋裂は日本では500人に1人の割合で発生するといわれています。

最近の状況はわかりませんが、以前は歯科大学病院に多くの口唇口蓋裂の患者さん・お子さんが入院されていました。また、1980年代の半ばまで治療には、医療保険が効かずに、治療には多額の費用がかかりました。参議院議員のコロンビアトップさんに矯正歯科の関係者が働きかけてようやく保険が効くようになったということです。

 

それ以前は保険が効かず、将来を悲観したお子さんの母親が九州歯科大学病院の屋上(当時は地上4階建、現在は十数階建ですが)から飛び降り自殺をはかった方が数人おられたということで、主に経済的理由がメインで起きたのではないかというのが一般的に思われていたことでした。(歯科大学での講義の時の教授が言っておられた裏話からの情報です。)

私も、歯科大学での病院実習のときに、口腔外科の診療科で、担当の先生が執刀して行われていた口唇口蓋裂の手術を見学して、その手術プロセスを見たものをそのままレポートとして書いて提出した記憶があります。手術自体はそんなに難しいものではありませんが、執刀医の腕で審美性がかなり左右される手術でもあります。

もの心のついていない子どもには、大変な手術ではあります。

 

今回、この新聞記事の問題になったことは、親が子どもの口唇口蓋裂だという事実を受け入れることができずに、必要な手術を拒否したということです。この必要な手術を拒否すれば、子どもは、栄養物(母乳・人工乳)を吸う事ができずに亡くなってしまうということで、この記事では、医師が、親が頑なに拒否したため子どもの生命の危機を感じ、児童相談所に連絡して、親の親権を制限して強制的にでも手術を受けさせる方法を模索したというこでした。結果としては、児童相談所の方も親を説得できず、この問題は、病院・医師が解決して下さいということで、この問題を戻し返され、最終的には、このお子さんは亡くなられたということです。(病院、医師、歯科医師はこの種の問題に関しては専門ではないため困却してしまい、法律家を頼るしかないですので相談しながらしたのでしょうけれど。)

 

関係した医師は、強い問題意識を持っておられますが、それでもこの件は病院内では、大きく扱われず、何事もなかったかのように毎日の診療がその後も淡々とおこなわれ、無力感を感じておられるとの内容でした。

 

実際には、病院関係者も強い無念感を持っておられることだろうとおもいますが、最終的には、国会で、法律を通して解決するしかないのでしょうか。

法律の素人である歯科医師の私らがかんがえると、細かい法律よりも子どもの人権が優先されてもよさそうですが。